対世間ということ

 6時半に起きる。
 二度寝をするとおそらく眠気に取り付かれると思い、そのまま起きていることにした。

 新宿駅の立ち食いで、ラーメンを食べる。
 ごく普通の醤油ラーメンだが、この普通さに最近ではなかなかお目にかかれない。

 東北自動車道の、栃木県佐野の近くのサービスエリアで食べたラーメンは、佐野ラーメンの味がした。
 値段も安かった。

 ふと思ったのだが、サービスエリアの店員はどうやって出勤しているのだろう?
 下に下りる階段があるのか?

 昼、週刊ゴングで高山善廣インタビューを読む。
 馬場と猪木は、互いを意識するあまり『馬場』と『猪木』を演じ続けてきたのではないかという仮説が面白い。
 馬場の中にも猪木的な要素があり、猪木の中にも馬場的な要素があるというのだ。
 それが出なかったのは、やはりお互い意識し合っていたからだという。

 昨年8月以来欠場している高山だが、バラエティ番組に積極的に出演したり、映画に出るなどしているため、世間的知名度はむしろ上昇している。
 だが、この『世間的知名度』を気にする態度は、プロレスというジャンルをよりマイナーにしていくのだと思う。
 たとえば小川のハッスルポーズだが、確かに世間にアピールはしたが、その受け取られ方がどうだったのかを吟味する声がプロレス界にはなかったと思う。
 一般人的感覚で見れば、あれは非常に寒いポーズだ。
 真似したいと思うか?
 した奴はいたか?
 強いて有効活用するなら、飲み会のバツゲームだ。

 プロレス界に属する人に必要なことは、例えば世の中のニュースについてコメントを求められた時に、きちんと自分の意見を言えるくらい、日頃から世間と触れていることだろう。
 そういえばターザン山本が、プロレスファンは外に出ろみたいなことをコラムに書いていたが、正論だと思う。
 また、他のマイナージャンルのファンにも、当てはまることだと思う。

 夕方、実家に帰る。
 浅草キッドのホームページで知ったのだが、西葛西は人口増加率が都内で一番高いそうだ。
 暮らしやすいからか?
 あまりピンとこないが。

 9時からジョギング。
 中二日置いたためか、体が異常に重く感じられた。
 それから、Tシャツに乳首がこすれ、冗談抜きでポロっともげそうになった。

 二子山親方の通夜が行われた。
 喪主は、兄の花田勝。
 兄弟間の確執がいまだにあるらしいが、マスコミが拡大している部分もあると思える。
 30過ぎて仲の良い兄弟なんて、あまり見たことがない。
 たぶん、時間が経てばどうとでもなることだろうし、マスコミや世間が父親の名前を振りかざし、仲が悪いことは親不孝だというような風潮をつくるのは、僭越だろう。
 放っておくがよろしい。