埼玉

 朝7時半起き。
 カレーライスを食べる。

 9時半に荻窪で中山君と待ち合わせ、スクーター<天才号>を借りる。
 いったんうちに帰り、ネットで調べ物を少しする。

 天才号に乗り、新青梅街道を西へ走る。
 青梅の手前で道を北上し、埼玉県の小川町を目指す。
 そこに何があるというわけではない。
 むしろ、なにもない感じが、次回公演のための取材としては都合がよい。

 スクーターとはいえ、久しぶりのツーリングは体に堪える。
 やはり、バイクは二十代までの乗り物だ。
 三十代になっても乗るバイクは、大きくないと。
 でも、大型免許を今から取るほど執着はないし。

 途中、休憩を挟み、小川町には2時過ぎに着いた。
 思った通りの風景が広がる。
 それをデジカメで撮る。
 真夏日の午後、街は静かだった。
 Tシャツは汗が乾き、塩がふいていた。

 小川町で目当ての写真を撮ってから、越生の湖へ。
 小さい湖だが、貸しボートに乗って、湖から見た木々の写真を撮る。

 西日を背中に受けながら、入間から所沢、多摩湖へと移動する。
 多摩湖を分かつ橋の真ん中で写真を撮りたかったが、とてもバイクを止められる状況ではなく、断念した。

 東久留米のサイゼリアで水分補給をする。
 6時間も水分をとっておらず、体がふらついていた。
 ドリンクバーの氷をかみ砕き、撮影した写真を見る。
 好奇心から、ボートを漕ぐ自分の姿を動画で撮影したのだが、ボートの向きとオールと荷物と撮影物件を確認しながら漕ぐその様子は、すさまじく挙動不審であった。

 朝、カレーを食べてから、何も口にしていなかったが、サイゼリアで満たすには飢えがとんがり過ぎているように思えた。
 やはりここはスタ丼だ。
 なぜかそう思い、新小金井街道沿いのスタ丼屋へ。
 大盛りを頼もうと思っていたのだが、飯増し、肉増し、飯・肉増し、そして大盛りという4つの選択肢があり、量を想像するのが面倒だったので並にしてしまった。
 だが、並でも十分多かった。

 7時過ぎに中山君と荻窪で待ち合わせ、天才号をお返しする。
 すぐそばで警官が、自転車を撤去していた。
 「今度飲もう」
 と言って別れた。

 すっかり土方焼けしてしまった。

 夜、ノア中継見る。
 丸藤が秋山を破って、GHCヘビー級王座に輝いた。
 見ると、この1年でずいぶん肉体を改造したようで、腰回りがかなり太くなっていた。
 これで今年のプロレス大賞は丸藤で決定だろう。
 年間最高試合も、丸藤対KENTA戦か。