巻を経るごとに上手くなること

夢枕獏のキマイラシリーズを読み返したら、案外面白かった。
内容ではない。
巻を重ねるごとに、小説技術が巧みになっていくのがわかるからだ。
デビュー作の1巻は稚拙さを気負いで補っているような印象がある。
4巻あたりから少しずつ<獏節>が出始める。
8巻になるとすでに我々のよく知る獏さんの文体だ。

しかし、技術的にまだ稚拙であった頃の人物設定で書き続けるのは、結構しんどいんじゃないかと思う。
キャラクターの名前も然り。

夕方実家へ。
シラスを入れた粥と、麻婆なすを食べた。

暑いが、クーラーをつけずに部屋にこもる。
昼の間冷房の効いた部屋にいると、体が本来の体温調節機能を忘れる。
バランスをとるために、積極的に暑いのを我慢した方が良いと判断した。

飯を食ったあとは炭水化物が燃えるため、汗がとめどなく流れ落ちる。
不快だ。
しかし、しばらくすると汗は止まり、ほんの少し涼しくなる。
体外熱放出が完了したのだ。
時間はかかるが、嬉しい涼しさだった。

ぬるめの風呂につかり、水シャワーをたっぷり浴びた。
全身くまなく焼けていた。
焼けていないのは股間と頭皮のみであろう。
両方つるつるに剃ったら、前代未聞のみっともなさだ。
ほとんど刑罰クラスの。