ムスカとレプカ

朝8時半起き。
パソコンに向かい書き物をしようとしたが、どうも気が乗らない。
あきらめて音楽を聴き、10時過ぎに朝食。
トースト、目玉焼き、キャベツのスープ。

雨が降り、やけに寒かった。
連休前後の暑さが嘘のようだ。
買い物に行く以外は、家にいて過ごす。

夜、天ぷらを作る。
具は、うどの茎と葉、ぜんまい、そして海老。
海老は、野菜だけというのもなんだからと思い、安いのを買ってきた。

小麦粉にベーキングパウダーを少し混ぜて揚げた。
軽めに揚がった。
ご飯を炊き、塩を軽くつけて食べた。
うどの葉、茎、ぜんまいはどれも大変美味しく、海老を買ってくることもなかったと思った。
海老は海老で美味しかったが。

夜、ウイスキーをちびちび飲みつつ、宮崎アニメで好きな登場人物について考える。
順位はつけがたいが、すらすら出てきたのは次なる面々。

ムスカ
ポムじいさん
釜爺
ジコ坊
ミトじい

ムスカ以外はじじいばっかだ。

ムスカは、
<実はけっこういいヤツ>
という場面が一切なく、悪に徹しきっているにも関わらず、人気があるキャラクターだ。
『未来少年コナン』のレプカも相当悪いヤツだったが、こちらはムスカのような人気は一切なかった。
見た目の差と、美学の有無によるものではないだろうか。

サディスティックであるところは両者同じだ。
太陽塔のてっぺんから伸ばした細い板にラナを立たせ、レプカが言った言葉は、
「泣け」
お下げにしたシータの髪を銃で撃ち、ムスカが言った言葉は、
「ひざまずけ。命乞いをしろ」

でもムスカは、
「流行の服は嫌いですか?」
などというフォークボールも投げてくる。
レプカは直球一本だ。

そういえばいつの間にか、部屋の外壁のツタが窓の隙間から侵入してくるまでに成長した。
オレも、
「一段落したら、すべて焼き払ってやる」
とムスカのように言いたいが、それをやったら部屋を追い出され、逮捕される。
執行猶予、ついてくれるだろうか?