日馬富士の春

夕方、業務関連の方々と新年会へ。
お通しが一見贅沢に見えたが、材料や器がこぎれいなだけだった。
マリネは並。
サラダも並。
牡蠣はオーブンで焼いたもので、これも並。
チキンも並。
魚のみりん干しも並。

ただし、ビールはうまかった。

帰りの電車で大相撲のニュースをチェックする。
日馬富士がようやく勝ったらしい。
めでたいので、ケーキを買って帰る。

DVDに録画した大相撲を見る。
日馬富士は必死の形相だったが、もしかするとこういう表情は、順調に勝ちを重ねていたら見られなかったかもしれない。
小兵ゆえに、綱取りには相当の苦労があると思うが、出だしから順調では小さくまとまってしまったかもしれない。

中途半端に8勝7敗で勝ち越すくらいなら、いっそのこと3勝12敗といった記録的負け越しをした方がいいのかもしれない。
体格のハンディを負けん気とスピードと足腰でカバーし、驕ることなく熱血で突っ走ってきた安馬にとって、大関昇進は本当に嬉しかったと思う。
嬉しすぎたのかもしれない。
だけど、嬉しいまま、今場所12勝3敗くらいの成績だったら、来場所は11勝くらいではないか。
その次は10勝ではないか。
その次はもしかしたら9勝かもしれない。
そしてしばらくは、小兵の大関ゆえの攻略にさらされ、壁にぶつかっているかもしれない。

4連敗ですでに嬉しさは消え去っているだろう。
どうせ落ちるなら、この機会にどん底に落ちた方がいい。
何場所かに分けて落ちるよりずっといい。
そうすれば来場所は、命そのものをぶつけるような凄い相撲を見せてくれるのではないか。
14勝するのではないか。
優勝争いするのではないか。
そして優勝しても、嬉しさを一晩にとどめて、綱取りまで突っ走ってくれるのではないか。

朝青龍は5連勝。
徐々に、自在になってきた。
心と体がつながってきたようだ。