寒さと汗

朝、雑炊を食べる。
今朝も寒い。そろそろコートか。

『月は無慈悲な夜の女王』をちびちびと読んでいる。
ハインライン作品をよく読んでいたのは遙か昔高校三年生の時だ。
わかりやすい『ガニメデの少年』『宇宙に旅立つ時』などを読み、空想の世界に逃避していたのは、丁度今くらいの季節だったか。
とはいえ、貪るように読みふけるほどはまってはおらず、
(大御所なんだから、読んでおかないと)
と思って、半ば義務的に読んでいたのだった。

義務的に読んでいたのは、読書を一種の文章修行と捉えていたからである。
その頃から自分は、なにか書くことを生業にしたいと思っていたようで、演劇を始めたのも、ゆくゆくは台本を書けるかも知れないと思ったからだったのだ。

その頃本屋に行けば早川文庫SFの青い背表紙が結構な面積を占めていた。
SFマガジンも普通の町の本屋に売っていた。
今じゃ考えられないことである。

今日は稽古もなく、残業もない日だった。
寒いことを除けば、のどかな一日だ。
夕方、西友で買い物。
小豆と餅米を買う。
相変わらずレジは遅い。

特に良いことがあったわけではないが、赤飯を炊いた。
圧力鍋を使い、ものの数十分でできた。
水加減を少し間違え、出来は柔らかすぎたけれども。

夜、ジョギング。
気温は8度だった。
寒いといえば寒いが、マラソン本番ひと月前のトレーニングはいつもそのくらいの気温だ。
去年などは、走っているうちに雪が降り出したこともあったし。

それでも、寒いことは寒い。
NTT武蔵野研まで往復。10K。
しかし、寒さのために汗をあまりかかなかった。