早めに家を出て図書館に行き、予約していた本を借りる。
11時過ぎに小屋入り。
「今日はお仕事ないんですね」
と言われる。
カップヌードルとチキンで遅めの朝食。
その後すぐ準備。
待機時間中、『アップルを創った怪物 スティーブ・ウォズニアック自伝』読む。
スティーブ・ジョブズと共にアップルを設立した伝説的エンジニア<ウォズ>の自伝。
古くからのパソコンファンにおなじみのApple?はウォズの設計。
CPUにモステクノロジーの6502を使用したのはコストダウンのためだったらしい。
この時もしザイログのZ-80を選んでいたらその後のパソコン業界の運命はどう変わっていただろう?
CPUの存在を知ってから、アップルを退社するあたりまでがもっとも面白い。
ジョブズとの間にわだかまりを感じさせないのは、純粋にエンジニアだからだろう。
2時マチネ。
台詞一カ所フォローするなどあり。
何が起こってもなんとかなるだろうという、ゆったりした構えができつつあるが、芝居のマンネリ化の始まりでもある。
あと4ステージくらい余計にあったら、さらに芝居が練れてきて面白いのだが。
マチネ終演後、ジャージに着替えて走りに行く。
北本通りを赤羽方面へ。
新荒川大橋を渡り埼玉県に達したところで引き返す。
丁度夕陽が沈む頃で、橋の上から夕焼けの眺望を堪能した。
市街地にいるとなかなか見られない。
5時、劇場へ。
マックのえびフィレオをコーラで流し込む。
ソワレまでの待ち時間中、『黒澤明と早坂文雄』読む。
黒澤明は早坂文雄の死を終生惜しんでいたという。
本書は二人の年代記が交互に織りなされる。
兄・丙午の心中が、黒澤明の女性観に及ぼした影響について面白いことが書かれていた。
丙午には同棲している女性がいた。
「一年近く世話になり、その人柄も申し分なく、私も心底から兄嫁として付き合ってきた」
と黒澤明の自伝『蝦蟇の油』にはある。
ところが丙午が共に心中して果てた女性は、カフェで知り合った別の女性だったらしい。
『蝦蟇の油』にそのことは書かれていない。
黒澤明がその女給に対して何を思ったのかは謎であるが、『赤ひげ』の狂女や『乱』の楓の方のように、男を死に引きずり込む女性キャラクターの造形に影響を及ぼしたという意見は、興味深いものであった。
ソワレ、ケラケラ笑うシーンがルーティーン化しているなあと自覚する。
稽古の頃は本当に可笑しかったのだが、慣れてきたため感情がついてこなくなっている。
渡辺さん演じる<長谷川>と久しぶりに会うシーンで、台本にないやりとりを毎回少しだけ交わしている。
「(最近味が出てきたと聞いたが)なに味だ?」
とふると、呑気な答えが返ってくるという塩梅。
これも慣れると<ネタ作り>の方向に進んでしまい、面白くない。
つまり<慣れの状態に慣れていない>のが現在の状態なのだろう。
慣れの状態に慣れると、芝居がさらにこなれてきて、それこそ<味が出てくる>のだが、こればかりはステージ回数をこなさないとしかたない。
10時過ぎ帰宅。
『ムーミン』のコミックスを読む。
ストーリーが3コマずつ区切られており、筋運びに独特のリズム感がある。
大変面白い。