繰り返し声に出し

台本がどのくらいできたのかを、純粋にテキスト量と時間で計ってみた。
ちょうど半分だった。
元々、小屋を今日から3日間借りる予定だった。
間に合ってなさ加減に頭がくらくらする。

しかも、昨日が最終稽古ではなかった。
今日の夕方も稽古場を借りて稽古をした。
稽古場で台本書きのことを考えるのは時間の無駄なので、できている部分をひたすら声に出して読んだ。

3時間稽古をすると、舌が強張ってしまった。

最初の1時間はウォーミングアップのようなものだった。
稽古中盤になり舌が回りだすと演技に熱が入ってくる。
ところがその段階から、芝居がつまらなくなってくる。
台詞の一つ一つが陳腐なものに聞こえ、喋るのが嫌になってくる。
その場で台詞を書き換えようか迷ったが、恐らくテキストが原因ではないのだろうと判断した。
役者として、台詞をこなしていないだけなのだ。
つまらなさを乗り越え、さらに稽古を続けると、余計な力が抜けていく。
面白いとかつまらないとかどうでも良くなって来る。
そこでようやく、面白さを探そうという気になる。

自分の<力み>の構造を分析するような稽古だった。
あれこれ迷うくらいなら声に出して繰り返し読んだ方がマシということだ。
どうせ家に帰ったら、推敲しなければならんのだ。