信じられぬ邂逅

台本、17ページまで書く。

夕方、阿佐ヶ谷で稽古。
稽古開始後少しして、見知らぬ女性がドアを開けた。

「あ、失礼しました」

というようなことをごにょごにょ言って、その人は出て行った。
役者の影に隠れて、その人のことはよく見えなかっただが、渡辺さんがぽつりと、

「Kさんですね」

と、演劇の師匠の名前を言った。

7年もお会いしていないのに、なぜ、こういう形で邂逅するのだろう。
もし、稽古場にいるのが自分一人だったら、どういう出会い方だったろう。
おそらく、頭が真っ白になって、パニックを起こしていたに違いない。

色々なことを考え、頭が混乱してしまった。

稽古、人が集まらず、なかなか進まない。
早く今回の芝居のイメージを、稽古するという形で全員に伝えたい。
座組の回転数が上がるのは、それからだと思う。