トリックより感情

歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』読む。
先月末から頭をミステリ脳にするための読書を集中的に行っているが、読めば読むほど自分はトリックものがそれほど好きではないということがわかってきた。
トリックの謎解きは理性的に働きかけるので、演劇的ではないように感じる。

仕組みがわかった瞬間、

(ああ、そうだったのか!)

と思わせ、感情を揺さぶる力が強ければ強いほど、劇的であると思う。

ゴダードは、クライマックスの謎解きが、理性ではなく、登場人物による感情的なぶつかり合いで行われる。
それが演劇的だと自分は思い、だから十何年も読み続けているのかもしれない。最近読んでないけど。

残業して帰宅。
今月は働いてばかり。
すき間時間に、出演者への連絡、台本のための読書。
去年の秋から休む間もなく芝居をしているような気がする。

暑さは峠を越えた、というより、先週のようなすさまじい暑さから、ややマシの暑さに戻った。
まだ7月半ばなのだな。