色んなバイト

昼、十二社通りの「味咲家」でカレイ定食食べる。
メニューの数が豊富で嬉しい。
学食のような店だ。
新宿よりむしろ初台や西新宿五丁目駅の方が近い。

仕事先に戻る時、西参道口の交差点を通る。
昔、まだ二十歳の時に、その近くのビルでバイトをしていた。
都内の大学の二部学生をターゲットに、アルバイト情報誌を配る仕事だった。
薄いパンフレットの時もあれば、小冊子状の時もあった。
小冊子の時は重いので、ビルの前からタクシーを使っても良かった。

明治、早稲田、都立大、電通大、芝浦工大、國學院大、中央大、東京理科大、日大、専修大、東京電気大、中央工学校、立正大、明治学院大。
行ったのはそんなところか。

給料は4時半から7時半で3500円。
食費500円つき。
週払いだった。
とにかく早く金が欲しい時には、ありがたいバイトだった。

夕方4時に会社へ行き、配布先によってパンフの量とメンバーが決まった。
多い時は3、4人体制。
少ない時は1人だった。
4時半までには現地に着き、校門で学生達にパンフを配る。
授業が始まると学生の数が減るので、食事休憩になり、かわりばんこに30分休憩する。
大抵、その学校の学食で食べることになる。

当時、学食でバイト仲間に一番人気があったのが中央大だった。
次に明治。
早稲田、芝浦工大は人気がなかった。
「生協入ってるとこは大抵まずい」
法政に通っている仲間はそう言っていた。

自分が好きだったのは、東京理科大。
安くて量も多く、定食屋ふうのメニューだったと思う。
芝浦工大はまずかった。
皿の上のコロッケが、乾いてカチンコチンになっていた。

立正大の裏門そばに定食屋があり、そこでアジフライ定食を食べたことがある。
味は普通だったのに、体験が妙に記憶に残り、以来ほかの定食屋に入る度に記憶がフラッシュバックし、とりあえずアジフライ定食を頼むということが十年くらい続いた。

3人くらいで配るのも楽しかったが、1人が一番気楽だった。
パンフの量もそれほど多くなかったし。

大学を出てしばらくして、バイクで通りかかった時、ビルのテナントを調べたことがある。
その会社はすでになかった。
つぶれたのか、それとも引っ越したのかわからない。

そういえば自分がやったバイト先は、ことごとくつぶれている。
警備員会社、チラシ配り、家庭教師センター、居酒屋。

このうち、家庭教師センターの倒産は新聞沙汰になった。
自分も二ヶ月分のバイト代が振り込まれなかったクチだ。

色々なバイトをしたなあとぼんやり考えながら、午後、今の仕事をする。

夕方、実家へ。
オムレツ食べる。

「進撃の巨人、持ってきたか?」
父に聞かれる。
12話まで見せていたのだが、現在15話までしか放送されていないので、来週4話分録画したものを持って帰ると言い訳をする。
いっそ、Blu-ray版を買った方がいいかもしれないが。

京極夏彦『魍魎の匣』上巻読了。
なかなか読み進まないと思っていたら、いつの間に読み終わっていた。

北海道にいる母の従姉妹から送られてきた夕張メロンを食べる。
子供の頃、自分と妹は、「北海道のおばちゃん」と呼んでいた。
もう、従姉妹は亡くなったのに、そのお子さんが母宛てに送ってくるのだという。
両親二人では食べきれないので、スイカのようにぞんざいに食べた。