タモリ嫌い、って、同じじゃん

身体のあちこちが筋肉痛だった。
それも、インナーマッスルが地味にうずくような感じだった。
無理しないで静養する。

昨日の夜作った麻婆豆腐が大量にあったので、昼にそれを食べる。

図書館へ行き、予約していた本を借り、帰って読む。

小林信彦・萩本欽一『ふたりの笑タイム』読了。
対談本。
この本の企画を持ちかけたのが、萩本さんだというところが面白い。

萩本さんの自宅に突然タモリが訪れ、持ちネタをやったというエピソードが、少し前話題になった。
萩本さんはその時、放送作家と打ち合わせをしていたが、タモリのネタにみんなやられてしまい、翌日は寝不足でボロボロだったそうだ。

「だから、タモリ嫌い」

もちろん、逆説的な発言だ。

だが、まったく同じことを、萩本さんは小林信彦に対してやっている。
小林さんが、坂本九の番組の放送作家をつとめていた時、打ち合わせをしているホテルの部屋を、萩本さんは突然訪れた。

私たちのこもっていたホテルに現れて、自分の考えたギャグの数々を一時間ほど独演してみせたことがある。むろん、私たちは台本を書くどころではなく、抱腹絶倒。あんなに笑ったことも珍しい。
「ぼくのギャグが、どのくらいの水準か知りたかったもので」
と言いすてて、さっと部屋を出て行った姿がいまだに鮮明である。(小林信彦『日本の喜劇人』)

タモリ嫌い発言とその理由を知った時、同じじゃんと思った人は、小林信彦の読者だろう。

対談はまことに面白かった。
いきなり、井原高忠氏の話から始まるのがたまらなかった。