集団の寿命

朝、トーストにバターを塗って食べる。

コナミへ行こうか迷ううちに、昼を過ぎてしまった。
ずっとヴォネガット伝記を読んだ。
4時に家を出て池袋へ。
西口の公演でお祭りをやっていた。
マクドナルドに入り読書の続き。

6時に丸井前で潮田くんと待ち合わせ。
丸井の入り口では物産展をやっていた。
ご当地サイダーやラムネが売られていた。
好奇心から、ドリアンサイダーとわさびラムネを買った。

近所に住んでいる潮田くんは自転車で来た。
「希望の星」という激安居酒屋に入る。
安くて、メニュー一つ一つのボリュームが多いのが売りらしい。
カウンターに陣取ると、店内は満席になった。

飲みながら近況など話す。
連休中にうちで飲んで以来だ。
誰それのうわさ話をするほか、お客さんに今よりも多く見に来てもらうにはどうすればいいのかという、演劇をやっている誰もが抱く問題について話す。

集団には寿命がある。
たとえば専門学校で演劇を学び、卒業公演で結束が強まった仲間が、劇団を作ったとする。
はじめのうちは集団を作ったことの高揚感が、活動のモチベーションになり、お客さんも増えていく。
やがて必ず停滞期が訪れる。
どんなに仲が良くても、創造している以上意見の対立は必ずある。
新しく加わるメンバーがいれば集団に序列ができ、縦社会が形成される。
舞台を作ることではなく、集団を維持することが目的となる頃、衰退が始まる。
こんなことを書くのは意地悪かもしれない。

マグネシウムリボンの歴史を振り返ると、旗揚げ時のメンバーは自分以外いなかった。
5年目に初めて劇団員が加わり、以降は常に2人から4人の間であれこれやっている。
集まったメンバーによって方向性も変わった。
色々あり、色々あり続けている。

11時に店を出る。
綺麗な店ではなかった。
「女の子を誘っていく店ではないですね」
潮田くんは言った。
そうかもしれない。
自分は汚さがあまり気にならなかったが。