一年に二十本くらい芝居を見るライフスタイル

8時半起き。

掃除を少しして、ブログを更新し、図書館に返す本をまとめる。
『百合のリアル』は結局全部は読まず。

11時に図書館へ。
本を返してから、久しぶりに戯曲の棚を覗く。
相変わらず少ない。
活字になった戯曲が少ないということは、学生が借りて上演できる演劇の範囲が狭いということだ。
ネットで検索出来る戯曲もあるが、フリーのアマチュア作品で玉石混淆だ。
玉ならばそんなところにアップしないで上演するだろう。

学生時代、竹内銃一郎作品を上演する機会が多かった。
登場人物の数がちょうど良かったからだ。
そんな単純な理由が、戯曲の需要に影響を与える。
つかこうへい『熱海殺人事件』が、当初は戯曲として評判を呼んだのも、登場人物が4人で、装置は机と椅子だけという上演のしやすさがあったためだろう。
もちろん、面白いからという大前提もあったわけだが。

今の小劇場は登場人物の数が10人以上の作品が多い。
経済的な事情のためだろう。
無名の役者5人の芝居ではお客さんが入らない。
ひとり30人お客さんを呼べたとしても150人だ。
小規模公演ならともかく、これでは赤字になる。

事件というのに等しいくらいの宣伝的なインパクトがない限り、知り合いのいない無名の役者が出る芝居を見るために、普段演劇を見ない人が劇場に足を運ぶことはないだろう。
演劇に限らず、音楽でもダンスでも笑いでも格闘技でもそうだと思う。

宣伝方法といえば、草野球をテーマにした芝居を上演するとして、実際に草野球をやっている人々に沢山チラシを配ったりするような方法がある。
集客効果が現れやすい方法だと思うが、草野球をやっている人が楽しめる草野球の芝居は、芝居としては面白くないと思う。
草野球の芝居よりも、草野球そのものの方が面白いだろう。
同じことが格闘技にも言えると思う。
プロレスやボクシングを芝居にするより、プロレスやボクシングそのものの方が面白いだろう。

出演者の数にしても、芝居のテーマにしても、台本書きの段階から集客ありきという状況が続くと、劇作家や演出家はなかなか育ちにくいだろう。

自分が演劇を始めた時は小劇場ブームがかすかに残っていた。
「ぴあ」の演劇欄で面白そうな作品に蛍光ペンを引き、見たことのない劇団を、見たことのある劇団にする行為が、ライフスタイルとして存在していた。
劇団は、役者や作者や演出家に置き換えても良かった。
サークルの部室にある連絡ノートに、
「どえりゃー良かった!」
という先輩の書き込みがあり、それを見て急遽その芝居を見に行ったりした。
見たことのない劇団の芝居を見に行くことがちっとも苦痛じゃなかった。
色々な役者、色々な台本、色々な演出があり、飽きなかった。
殺陣のある芝居はほとんどなかったが、音楽カットインでダンスシーンという芝居はとても多かった。
第三舞台の影響だったろう。
アングラは時代遅れとされていたが、わずか数年で時代が逆転し、寺山修司のリバイバルブームがきて、唐十郎の芝居が若者を呼び、音楽カットインでダンスシーンはダサい演出となり果てた。

そういえば静かな演劇ブームというのもあった。
静かな演劇を夢中になってやっている演劇関係の知り合いはいなかった。
気づかれないよう静かにやっていたのだろうか。
師匠も、
「ああいう演劇には夢がないよね」
と言っていた。

演劇では、「夢」を「ロマン」と置き換えた方がいい。
ロマンのある演劇は、知り合い関係の芝居ではなかなか見られない。
何がロマンというのか?
漠然と定義すれば、世界がぐわーっと広がることだと思う。
説明は出来ない。「ぐわーっと」がすべてだ。
説明のあるところにロマンはない。

制作的に集客を考える時に、観劇というライフスタイルを提示する方法はないかと、いつも思い悩む。
年間200本くらい見る人が1人増えるのではなく、年間20から30本くらい見る人が10人増えた方がいいのだ。
もっと理想を言えば、草野球のように、草芝居があればいいのだ。
芝居の「競技者人口」が増えれば、必然的に「観劇人口」も増える。
その昔、プロ野球の視聴率が高かったのは、子供の時に誰もが原っぱで野球を楽しむ環境があったからだ。
やったことがあるから、見て楽しいし、見て楽しいから、またやりたくなる。
たぶん俺たちが、原っぱで野球が出来たぎりぎり最後の方の世代じゃないか。
十歳くらい下の子達は、少年野球チームに入らないと出来なかったし、そうなると他のスポーツという選択肢も出てくる。

お昼前に図書館で3冊本を借り、選挙の投票をした。
区議会選挙よりも混雑していた。

投票後、外に出ると、そば屋の出前が到着するところだった。
カツ丼が8人前くらいあった。
思わず、
「頑張ってください」
と、投票所の人に声をかけた。

「丸信」で昼飯。

午後、野田秀樹『ひつまぶし』読了。
AERAに連載されていたエッセイ。
力の抜き加減が、松尾スズキのエッセイに似ている。
野田さんは80年代にエッセイをよく書いていた。
世には出ていたから、食うためだったのかもしれない。
学生時代に、アングラ演劇の演出家に誘われ舞台に出て、右翼にかんしゃく玉を投げられたエピソードが面白い。

その舞台を、内田樹さんが見ているというのも面白い。

夕方5時半、西荻へ。
旧知の圭三くん出演の舞台観劇。
チケット代3000円を払うと、ぬいぐるみをもらった。
プレゼントとのことだったが、困った。
その分、チケット代を安くすれば良いのに。

芝居は、クリスマス時期の男女の、なんだかんだ、あれやこれや。
圭三くんは父親役で、出演場面は二つくらいだった。
映像やパンフレットをしっかりと作ってあるのが、かえって芸能人ごっこのように見えてしまう。
ストーリーも頭に入ってこず、苦しい110分だった。

終演後、客席で翼くんと会う。
知り合いがいるとのこと。
以前、宇宙キャンパスで同じ場所を使ったことあるよねと聞く。
その頃はライブハウスだった。その後も何回かあるそうだ。
初回のだけ見に行ったことがある。

圭三くんに挨拶をし、西荻の西友へ。
夕食を何にしようか考えるうちに、何を食べたいのかまったくわからなくなってしまい、1時間近くうろうろする。
結局、バナナとコーラを買って帰る。
猿かおれは。
明日の弁当のために鶏肉も買ったが、無駄な時間だった。

8時半帰宅。

もらったぬいぐるみの処置に困る。
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一次会で酔いつぶれて路上に座る男みたいだ。
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鶏肉をキウイに漬け、唐揚げにしてみた。
キウイのせいか、土壇場に足したカレー粉のせいか、黒く揚がってしまったが、味は良かった。
肉も、むね肉とは思えないほど柔らかい。
キウイ漬け、やっと成功だ。

選挙、自公が過半数以上の議席を獲得した。
投票率が戦後最低になりそうだというニュースはショックだ。
期日前投票率は高めだったから、自民党優勢のため、投票しても仕方ないと思う人が増えたのかもしれない。

民主党が共産党と連合してみせるくらいのウルトラCをすればよかった。
自民党の劣化版で終わるよりはマシ。
そんなこと不可能だけど、それを可能にするのもまた「政治力」だろうね。

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