朝、シチューとトースト。
昼、カップ麺とソーセージ。
仕事で使っているAccessのコードに、注釈を入れる。
自分が過去やって来た仕事の棚卸しをやっているみたいだ。
6時半帰宅。
ツナ缶、ハム、玉ねぎ、チーズでトーストを作る。
美味かったが、腹がパンパンに膨れ、8時から台本書きをしたのだが、全然書けなかった。
食べ過ぎと言うほどの量でもなかったのだが。
食べないで書いた方がいいのだろうか。
古谷実『ゲレクシス』読む。
4月にイブニングで連載が始まり、Webで第一話が公開されていた。
以来、単行本化されるまでは読まないようにしようと心がけていた。
第一話の内容は、バウムクーヘン屋を営む四十歳の男に好きな人ができたというものだった。
可愛い女の子と冴えない男がつき合うことになるパターンかと、マンネリを危惧していたが、第二話、三話と進むにつれ、展開はとんでもない方向に進んでいく。
以下、ネタバレ。
好きになった女性が、自分にしか見えないというのが、第一のどんでん返し。
次に、その女性の顔だけが、巨大な卵のような顔に変わるのが、第二のどんでん返し。
最後に、そいつに触れられた彼自身も、ジャガイモみたいな顔になり、バイトの女の子から見えない存在になってしまう。
そこから先は、実はいいことしか起きていない。
その場から動けなかったのに、新しい体が生えて動けるようになる。
自分は生きてるかどうかわからなかったのに、疲労や空腹や乾きを感じ、さらに鼻血を出すことで、生きていることがわかる。
森で迷っている時、新しいツレと出会い、親友になる。
誰かが住んでいる家を発見する。
悪夢のようで、わけのわからない作品という評が、ネットでは多く見られる。
だが、これが夢であるとしても、過去作品と比べ、悪夢どころかむしろ啓示に満ちあふれた夢だと思う。
「ヒミズ」から「ヒメアノール」にかけて描かれた闇の方が、人間にとってはずっと致命的なものだ。
気をつけて読めば、ポジティブなセリフがごっそりある。
「私はここが大好きだ」
「ここには良質な変わらぬ毎日がある。」
「今となっちゃこれで良しだ!」
「オレはオレが思ってたより全然自由だったんだよ」
「店長がいるっていうなら私は概ね信じるよ」
「オレは今最高に嬉しいぜ 何たって友達ができたんだからな」
「希望は持っていいぞ 希望は大切だ」
「物事にはそれなりにいい面あるよ いい方見てこうぜいい方!」
「最高だ!動けるって夢みたいだ!」
「死ぬまではちゃんと生きようぜ?」
「死ぬまで一生親友だ」
「人生はハッピーでなんぼだ」
「何も気にしない!」
相手を信じるセリフばかりだ。
この作品が、生きる、という方向を向き続けているのは間違いない。
生き続け、自分は何者なのかを見つけ、人生を取り戻すという、珍道中ふうの寓話だ。
結末がどうなるのかは、まったく気にしていない。
読むべきは終わりではなく、道中だ。
夢オチで全然構わないとさえ思う。