江戸川ハゼ釣り

明け方に起きた時、夕べの蒸し暑さがどこかに消えていた。やはり早朝は涼しいのかと思った。

7時過ぎに起きた。昨日買ってきたクーラーボックスに、竿、仕掛けなどをリュックに積め、8時過ぎに家を出た。

クーラーボックスをたすき掛けにして背中に回し、その上にリュックを背負ったので、はじめのうちは自転車が漕ぎづらかった。
浦安の上州屋でアオイソメを買い、クーラーボックスの肩掛けの長さを調節した。走るのが幾分楽になった。

コンビニで飲み物などを買い、9時過ぎに江戸川土手へ。東西線鉄橋近くの川岸は人が結構いたので、まずは昨日見つけた湾岸道路のポイントに行ってみることにした。

湾岸道路のポイントには先客が三人いた。川面を見ると、岩がたくさん沈んでいるように見えた。何はともあれ釣ってみようと思い、橋の下に移動した。

天秤におもりをつけ、針を一つだけ結んだ。ちょい投げをして、仕掛けをゆっくり引いた。すると、あっというまに根掛かりしてしまった。しばらく竿を動かしてはずそうと試みたが取れなかった。やむを得ず、引っ張ってカットし、天秤ごと放棄した。
どうも、そのあたりはハゼ釣りには向かないようだと思った。ハゼは基本的に砂地に住んでいるはずだ。

橋の下から川岸沿いに、少しだけ上流に移動してみた。先客は入れ違いになるように橋の方へ移動した。コンクリートの護岸を歩いていると、水たまりになっているところがあった。何の気なしにそのまま歩いていると、そのゾーンは大変滑りやすくなっており、踏み出した足がアイススケートのように前に滑り、もう片方の足も追うように滑り、上半身はそれについていくことができず、そのまま、背中を下にしてすっころんでしまった。大地に対してプロレス技のセントーンをかけたようなものだった。

痛さより、先客三人に見られたかもしれないという恥ずかしさが勝り、その場から少しだけ上流側に移動した。そこも岸から少し離れたところに牡蠣樵があり、なんとなく根掛かりしそうな感じだったので、結局河口近辺で釣りをするのを諦め、東西線鉄橋近くまで戻った。

鉄橋下流側は、混んでいたが、釣りができないほどではなかった。荷物を置き、仕掛けを結び直し、ちょい投げで釣りを始めた。
仕掛けを引いているとアタリがあったので、間違いなくハゼはいると思った。あとは、粘りと慣れだ。目標30匹を目指そうと思った。

午前中に8匹ほど釣れた。サイズはどれも5センチ前後だった。今の時期の標準サイズかもしれないと思った。

12時過ぎ、妙典のマックへ行き、えびフィレオとビッグマックを買った。セブンイレブンでビールを2本と氷を買った。釣り場に戻り、クーラーボックスのポリ袋にハゼを移し、氷を入れた。ビールを飲みながらえびフィレオとビッグマックを食べた。もう一本のビールはクーラーボックスに入れた。

午後の2時が干潮時刻だったので、川岸に現れる砂地の面積が大きくなっていた。そこら中の穴からカニが這い出してきていた。潮が満ちている時、こいつらに餌を持って行かれることも多いだろうなと思った。

やや遠目のポイントに投げるようにして釣りを続けた。アタリはあったが、コンスタントに連れる時と、やたらに餌をとられるばかりの時が交互にやってきた。

3時くらいにひと休みしてビールを飲んだ。クーラーボックスの氷は残っていたので、ハゼの鮮度は大丈夫だろうと思った。

潮は満潮に向かい始めた。川岸の砂地の面積が、少しずつ小さくなっていった。それにつれて、ハゼのアタリも多くなってきた。
アタリが来て、反射的に合わせようとすると、なかなかうまく釣れなかった。むしろ、向こう合わせ狙いで、アタリがあったら仕掛けの動きを止め、竿が震えるのに任せ、少し待ってからリールを引いた方が、釣れる率は高かった。

25匹まで釣ったが、5時を過ぎた時点で納竿することにした。30匹に届かなかったのは残念だったが、今日はこれで十分だろうと思った。

6時前に実家帰宅。一日中釣りをしていたので、顔がまっ赤に日焼けしていた。
シャワーを浴び、夕食にすき焼きを食べた。

9時過ぎ、釣ってきたハゼを捌き、唐揚げをこしらえた。

5センチ前後のハゼでも、25匹くらいあると、晩酌の肴としては十分な量があった。父と母も、おいしいと言いながら数匹つまんでいた。
潮回りや時間に気をつければ、もう少し短い時間でもっとたくさん釣れるだろうと思った。だがその時間はきっと、もっと大勢の釣り人がいるだろう。

11時就寝。