夏の終わりにシュノーケリング

7時半起き。
ホテルの朝飯サービスを食べに1階へ下りる。クロワッサンと、フルーツのデニッシュだった。ブラックコーヒーを飲みながらそれを食べた。

8時半にチェックアウトし、コンビニで麦茶を買ってから、ナビを九十浜にセットした。
9時少し前に無料駐車場に着いた。暑かった。自販機で麦茶をもう一つ買った。

浜に下りると、昨日の午後よりも人が多かった。といっても、10人はいなかったが。

適当な場所にシートを敷き、Tシャツを脱ぎ、マリンシューズを履き、ゴーグルとシュノーケルを持って海に入った。初めは水が冷たいと感じたが、すぐに慣れた。

砂浜の両脇にある岩場そばを泳いでみた。魚はあまり見かけなかったが、泳いでいると時々20センチくらいの青物を見かけた。フグもいた。

いったん上がり、麦茶を飲んで休憩し、また海に入った。
今度は岸からやや離れ、昨日行った堤防に近いところまで泳いだ。深くなると魚の姿を見かけることが多くなった。
80センチくらいの魚が数匹群れをなしていた。ボラだった。
岩場近くを泳いでいると、黄色と黒の縞模様のカゴカキダイが近づいてきた。人間の体は彼らにとって大きいから、身を隠せる浮遊物のひとつとして近づいてきたのかと思った。
鰯の群れが横切るのを何度も見た。

足がつかないほどの深さでも、水底に届いた太陽の光を砂が反射していて明るかった。岩がないエリアを泳ぐと砂漠の上空を飛んでいるような気分になった。砂の上をゆっくり動く巻き貝がいた。大きめのヤドカリだった。しばらく、浮いたままそいつを観察した。

海から上がると少し疲労感を覚えた。顔をタオルで覆い仰向けに横になった。関西からきた三人組のカップルが、海に入って奇声を上げているのが聞こえてきた。

11時に再び海に入った。今度は魚がいそうなところを探すのではなく、海の中を眺めながらただゆっくり泳いだ。そして、そういうシュノーケリングが一番楽しいということに気付いた。特に、底に傾斜があり水深が深っていくあたりを泳いでいると、浮遊感が大変心地よかった。
時々、長細い草みたいな物が水中を漂っていたが、注意して見るとダツだった。

腹が減ってきた。海から上がり時刻を調べると11時半になっていた。

車に戻り、更衣室のコインシャワーを浴びて着替えた。
パーキングにカップルがいて、車のそばで水着姿になり、海に向かって歩いて行った。
車を走らせ、ビーチに下りる坂の横を通ると、そのカップルの女の子が海の方を向いて立ち、彼氏が後ろ姿を写真に撮っていた。

東伊豆の海岸沿いに北上し、12時40分に『磯料理 磯辺』へ。アジ丼を食べた。酒を飲みながら食べられたら最高だと思ったが、もちろんそれはできなかった。

店は猫を飼っているらしく、車でやってきた客向けに、エンジンをかける前にボンネットを叩いて猫がいないか確認してくれという張り紙がしてあった。
その猫たちは、涼しいところを確保して休んでいた。

伊豆スカイラインのルートをとって車を北上させた。海岸沿いを走るつもりでいたのだが、ナビがその道を優先したので指示に従った。海岸沿いだとまた熱海を通ることになるので、違う道を走る方が面白そうだった。

1時間ほど走らせてから、パーキングで下り、現在地を確認した。巣雲山入り口だった。

そこから少し北上し、スカイポート亀石で休憩した。よく晴れていたが、その辺りで少し前に大雨があったらしく、道は濡れていた。時刻は2時を過ぎていた。

再び伊豆スカイラインを北上する。熱海峠を下りてからすぐ、十国峠展望台の横を通った。以前、坂道ランニングのコースを地図で検討していた時、熱海からそこまで上るコースを調べたことがある。しかし、車で走った限り、ランニングで走るには道幅が狭く危険だと思った。

アネスト岩田ターンパイクから箱根新道のルートを走った。道はほぼ下り坂だった。道の左側にはところごころにブレーキ故障車のためのエスケープゾーンがあった。

坂を下りきってから小田原厚木道路に入り、東名の海老名SAまで走った。先月、熱海から戻ってくる時は、小田原厚木道路が車線規制のため渋滞していた。今日は時刻が少し早かったからか、車が止まるほどの渋滞はなかった。

海老名SAで下りるとものすごく暑かった。サービスエリアのアスファルト全体が太陽の熱を吸収し、さらにたくさんの車が排出する熱気が混ざり、そこへ西に傾きかけた太陽光が降り注ぐのだから、暑くならないわけがなかった。
建物に近づくと日陰ができており、そこはそれほど暑くなかった。ベンチに座って休み、缶コーヒーを買って飲んだ。

時刻は4時を過ぎようとしていた。8時までに車を返す予定だったので、時間的には余裕があった。高速を下り、246を走りながら、かつてよく走ったルートを楽しもうかと思ったが、下手に寄り道をすると環八の渋滞に巻き込まれる可能性があった。

ラジコで『たまむすび』を聞きながら海老名を出た。横浜町田で下りようか迷いながら走らせたが、厚木からそのへんまで軽い渋滞があったので、結局下りるのはやめにした。

用賀で下り環八を北上する。世田谷通りまでは順調だったが、その先で渋滞に捕まった。それでも先月より渋滞はマシだった。
甲州街道を過ぎると再び道は流れ、高井戸ICで詰まり、高井戸駅を過ぎると流れた。

井の頭通り沿いのスタンドで満タンにし、6時半頃に車を返却した。どこかに寄り道していたら、8時ギリギリになっていたかもしれない。

置かせてもらっていた自転車で井の頭通りを走るが、すぐに、自転車でこの道を走るのは危険なのだと気がつき、五日市街道へ移動した。道幅が狭いのに2車線あるので、左車線は常に歩道ギリギリに幅寄せした状態で走っている。もし2台が並行して走っていたら、自転車を追い越すことなんてとてもできない。五日市街道は1車線なので、車が自転車を追い越す余裕がある。

7時前帰宅。

シャワーを浴びる時、胸とお腹がまっ赤に日焼けしているのに気付いた。そこまで焼けたのは久しぶりだった。夏の終わりに、夏を体に刻みつけたようなものだと思った。

12時すぎ就寝。