『82年生まれ、キム・ジヨン』を見た

10時半起き。明け方まで過去のtwitterを見ていたため、そんな時間になってしまった。

twitterは2010年に始めた。2014年頃まではけっこう沢山ツイートしていた。芝居の宣伝だったり、思いついたネタだったりした。
中には芝居のアイディアもあり、昨日読むまですっかり忘れているのもあった。まだ Evernote を利用する前で、twotter をメモ代わりにしていたのだ。

起きて、昨日買ったポテトフライを食べた。外は雨が降っていた。今日は、江戸川区の平井に行く用事があったので、先に両国に寄って、『クインベル』で昼飯を食べるつもりだった。『クインベル』には十年以上行っていない。2013年の夏に一度行ったが、その日は臨時休業日だった。

12時過ぎに家を出る。地下鉄経由で両国へ。

1時半に店に着いた。牛カツサンドを食べようと決めていたのだが、ランチタイムのメニューを見て少し心が揺れた。ステーキ、鴨、カジキ、どれも美味そうだった。いっそのこと、ランチメニューと牛カツをダブルで頼もうかと思ったが、欲張るのはやめた。

久しぶりの牛カツサンドは、思っていたよりもボリュームが控えめだった。しかし、肉汁のしたたる牛カツは柔らかくてまことに美味かった。

店にいる間、ネットで色々調べたところ、用事に必要なものを忘れてしまったことに気がついた。しかも、用事自体は平井に行かなくても済み、その前に手続きも必要だった。『クインベル』に来るためだけに出てきたようなものだ。よく調べておくんだったと思った。

神田へ。ドトールに入り、アイスコーヒーを飲み、『ソーの舞踏会』を読んだ。3時前に店に入り、6時近くまで読んでいた。

中編「夫婦財産契約」を読んだ。
金持ち貴族ポールは、ボルドーでナタリーと恋に落ちる。彼女は『谷間の百合』で、あんぽんたん貴族フェリックスが延々と長い手紙を書いて口説いていた娘。その母親エヴァンジェリスタ夫人は、スペイン王家の血を引く浪費家の未亡人で、夫が死んでからも贅沢三昧を続けていたため、家計が危機に瀕していた。夫人はポールの優柔不断さや押しの弱さを見て、こいつを娘の婿にしてやろうと目論む。
ポールはナタリーの美しさにまんまとやられてしまい、自分に都合の良い空想で未来を想像する。エヴァンジェリスタは、結婚時における持参金など、両家の財産契約こそ踏ん張りどころと思い、ソロンという公証人にうまくやってくれと願いを託す。ポールの方には親の代から家の財産を管理してきたマティアスという公証人がいた。夫人とソロンのたくらみを見抜いたマティアスは、世襲財産を設定することで財産を守ることに成功する。
しかし、結婚したポールは、母に言い含められたエミリーにより、まんまと妻のいいなりになり、五年で破産してしまう。こうなったらインドに行って一発当てるしかないと思い、妻と友人のマルセーに手紙を書き残し船に乗り込む。出航直後、妻とマルセーから返事が届くが、ポールはすぐに読まず、船が出て何日かたってから開封する。妻の返事は、わたしのためにそんなことをしてくださるなんて素晴らしい方、あなたが戻ってくるまで貞操を守りますわ、みたいなものだったが、マルセーの手紙は、母娘の正体を明らかにするものだった。

マルセーの手紙の途中で読むのを切り上げた。手紙にはフェリックスのことも言及されていた。やつめ、エミリーに夢中になって口説きまくっていたらしい。

7時に歯医者へ。三ヶ月検診とクリーニングをしてもらった。

7時半に『一軒め酒場』へ。バクハイと酎ハイを飲み、串カツ、ハムカツ、サラダを食べた。その後、とんこつラーメンの店へ行き、ラーメンと替え玉2杯を食べた。久しぶりに食べ過ぎた。

9時、新宿へ。新宿ピカデリーで『82年生まれ、キム・ジヨン』を見た。

予備知識ゼロだったので、冒頭が少しわかりにくかった。育児ストレスの話かなと思ったがそうではなかった。三、四十代の女性を覆っている不安感やストレスを、広くテーマにした作品だった。結婚、仕事、育児は、そのテーマに含まれる一部に過ぎない。
ジヨンは専業主婦で、1歳か2歳くらいの娘がいる。結婚する前は広告会社で働いていた。結婚し、義母やその親類から早く子供を作れとせっつかれ、夫も子供を欲しいと言ったので、その流れで生んだのだが、情緒が不安定になり、別人格が自分に憑依するようになった。そのことを彼女は知らない。夫はそれとなくジヨンを精神科に行かせようとしている。
ジヨンは、かつての仕事先の女性上司が独立して起業したのを知り、連絡をして会いに行く。そこで一緒に働かないかと言われ、喜んでその申し出を受けるが、ベビーシッターがなかなか見つからない。ジヨンが苦しんでいるのを知り心を痛めていた夫は、自分が育児休業をとることを提案するが、それを知った義母が激怒り。
再就職を諦めたジヨンは苦しい胸の内を夫に話す。夫は、ジヨンが時々別人格に憑依されることを告白する。彼女はショックを受けるが、精神科に通うことにする。

現在場面の合間にジヨンの過去が挿入される構成たった。子供の頃、親戚が母に、男の子をもっと産めとせっついている場面や、学生の頃痴漢に遭った場面、働いていた頃会社の女子トイレに隠しカメラがあったエピソードなどが挿入されていた。それらは、女性であることの普遍的なしんどさを表現していた。

見終わってから、ネットで作品情報を検索した。監督のキム・ドヨンは本作がデビュー作で、もとは女優さん。見た時は、映像は普通だなあと思ったのだが、初監督だったら大したものだ。女性のキャスティングがうまく、ジヨン以外の女性キャストはみんな普通の顔立ちでリアリティがあった。夫役には、考えれらる限りベストの行動をあえてさせていたらしい。そうしてもらってさえも女性の苦しみは消えないという方法で、テーマを浮かび上がらせたのだ。

ジヨン役のチョン・ユミは、石原さとみと原田知世と蒼井優を混ぜたような顔立ちで、とても感じが良かった。夫役のコン・ユは、安住紳一郎に見えて仕方なかったが、育児休暇をとると言い出す前の葛藤が良かった。

12時半帰宅。

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