初カズオ

6時半に起きて、ダメだ今日は眠いと思い、7時20分まで寝直した。

午前中、昨日受け付けた作業とは別の作業をアキモト氏に依頼される。内容は、ある箇所のデータの流れがどうなっているか解析してくれというものだった。
で、やったのだけど、知りたい情報が何なのか今一わからなかったのと、こういうものは担当者自身が調べるものではないかという疑問があったので、解析そのものよりも、結果を形にする作業に時間がかかった。
結局、昼の3時間でそれにかかりきりになった。かかった時間は、どういうふうに書けばわかりやすいのかなあという試行錯誤が中心であった。わからない人に説明するためにやっているのならともかく、そうではないのだから、やはり、時間の無駄だったろう。

カズオ・イシグロ『日の名残り』読み始める。初カズオ。
戦後のイギリスが舞台。あるお屋敷に執事として勤めるスティーブンスは、屋敷の主であるアメリカ人から休暇をもらった。その休暇を、かつてその屋敷に勤めていた女中頭だったミス・ケントンの住む町への旅行に使うことにした。
小説は、スティーブンスが第三者に語りかけるスタイルをとっているが、相手が誰なのかはわからない。で、旅が決まってからは、道中こんなことがあったという報告スタイルになっており、合間合間に回想が入る。小説としてはこの回想がメインとなる。
お屋敷は、かつて、ダーリントン卿という貴族の持ち物だった。スティーブンスはそこで執事をしていた。ミス・ケントンもそうだった。旅をしながらの回想場面は、基本的に過去から現在へ順番に流れていく。
ダーリントン卿が名付け親になったレジナルドという青年がいる。彼は大人になるまで無垢なまま育ってしまったので、結婚式を控えた今、初夜をちゃんと迎えられるかどうか、父親は心配だ。で、父はダーリントン卿に、せがれにその辺のことを教えてくれと頼む。ダーリントン卿は、名付け親である責任もあるので、屋敷にレジナルドが泊まっている期間中に何とかしようと思うが、自分には無理だと結論し、執事のスティーブンスを呼ぶ。お前にこんなことを頼む筋合いではないのはわかっているが、なんとか頼みを聞いてくれないか?
スティーブンスは、ダーリントン卿を崇拝しているので、よろしゅうございますと答え、レジナルドと二人きりになるタイミングを探る。二人きりになって、咳払いなどしながら、生命の神秘についてお話か云々ということを話す。
こんなの、笑うなという方が無理である。スティーブンスはとにかく真面目で、それゆえに、ずれたことを沢山する。現在の主人であるアメリカ人がジョークで話しかけてくるので、わたしもジョークの訓練をしなければと思い詰めたりする。
スティーブンスの声を頭の中で水谷豊さんの声に変換して読んだら、ものの見事にはまり、声に出して笑う箇所がいくつもあった。

夜、降りる駅を間違え、四谷から永田町まで行ってしまった。そこで戻れば良かったのに、赤坂見附まで徒歩で乗り換えようとして、結果、赤坂のダンジョンを1キロ以上も歩くことになってしまった。

で、疲労感もあったので、今日は走らないことにした。本当は5キロのタイムトライアル走を2本やる予定だったが、こんな体調でタイムトライアル走なんかしたら、きつさに泣いてしまう。