一日ゆっくり過ごす

朝、8時くらいに起きた。
今日は予定がなかった。マラソンの疲れはすっかりとれていたが、無理に予定は作らず、一日ゆっくり過ごすことに決めた。

『アウトサイダー』下巻読了。
引用を多用し、それらを結びつけつつ、『アウトサイダー』の概念を明らかにしていくこの本は、1956年に出版され、『怒れる若者たち』ムーブメントに乗っかって大ヒットした、というのが、ネットで検索することですぐに得られる知識である。
実際にはじめから終わりまで読んでみると、最初のうちはアウトサイダーという概念の創出に協力しているようなつもりでいたのに、下巻あたりになると自分もアウトサイダーではないかと思うようになってきた。読み終えた時には、おれはアウトサイダーでないといかんと思うようになっていた。さすがに、ガチのマジでそう思ったわけではないが、十代や二十代前半の頃だったら結構熱くそう思っていた可能性はある。
そして1950年代半ばにこれを読んだ若者達も、そう思った可能性は高い。というより、その後の若者文化の歴史をざっと辿ると、まるで本書が1960年代の若者たちに、生き方において結構な強さのバイアスをかけたような展開になっているではないか。
ただ、引用をしまくる手法は、著者のコリン・ウィルソンがまったくアカデミックな教育を受けていないがゆえに選んだ、『一発かます』方法論だったように思えた。本作は処女作だったので、一発かまされた知識人達は、最後までコリン・ウィルソンのペースで相撲をとられ、寄り切られてしまったのではないか。

昼、昨日買ったチコ鯛で鯛飯を作った。鯛飯を作るのは初めてだったが、味つけや炊き方自体は炊き込みご飯と同じで、それに鯛の仕込みが加わるだけだと思えばいい。
チコ鯛は一尾丸ごと買った。そいつのうろこをまず取った。うろこ取りはとにかく尻尾から始める。
次に、箸を口の中に突っ込み、エラと内臓を引っ張り出す。
それから、身を洗い、水気を拭き取り、塩を振って少しおき、ガスレンジで表面に軽く焦げあとが突くまで焼いてから、すでに炊く寸前になっていた炊き込みご飯のフライパンの中に移し、炊く。
炊き終わったら鯛を取り出し、身をほぐしてご飯に戻し、最後に混ぜておしまいなのだが、今回は鯛にあらかじめ三枚おろしの包丁を入れておいたので、ほぐす時間を短縮出来た。ただ、小骨が混じってしまうのはどうしようもなかった。

昼飯に鯛飯とカブの葉のぬか漬け、キャベツの味噌汁を食べた。

夕方、少し眠くなったので昼寝をした。6時半に起きた。起きてすぐ、Amazonから荷物が届いた。

夕食に、昼の鯛飯を茶漬けにして食べた。こちらの方が鯛飯より好みだと思った。昼は2合炊いたのだが、まだ半分以上余っていたので、ラップにくるんで冷凍庫に入れた。

夜、夏目漱石『二百十日・野分』読み始める。

11時半就寝。