アルメイダ劇場のマクベス

2時起き。買ってきた生牡蠣を大根おろしで洗った。
その牡蠣を食べつつ、ハートランドビールを飲んだ。一昨日くらいから右の上唇に口内炎ができて痛かった。でも美味かった。

2時半、アルメイダ劇場のサイトにアクセスし、ストリーミング配信のページに遷移する。『THE TRAGEDY OF MACBETH』の文字と、音が流れていた。

3時開演。舞台に水道の蛇口があり、そこからしたたる水で皆が手を洗う。衣装は黒系に統一されていたが、真っ黒ではなく、あくまで『系』という感じ。時代物の衣装ではなく、現在のカジュアルではあるが、普段着でもユニフォームでもない。抽象性がある。
主演のジェームズ・マッカードルは、舞台に立ってセリフを言うという行為でもって、そこにその人物がいるという状態を、波動のように放射していた。存在感という言葉では表現できない。もっと『力』に関わるものだ。『劇圧』と名付けてみた。
シェイスクピアをやろうとすることで自然に俳優がそこへ追い込まれて、役者の中に劇圧が形成されていくのではないか。それは生の舞台で同じ空間にいる観客に対して、物理的に作用するだろう。
その劇圧を、まだシアーシャはコントロールしきれていないように思った。舞台出演はまだ2回目で、しかも5年ぶりだから、それは仕方ないと思う。必死に取り組む27歳という感じは好ましかった。
ジェームズ・マッカードルは『アンモナイトの目覚め』に出演していたようだ。ネット検索して知った。シアーシャの夫役。あまり印象に残っていなかった。

休憩を挟み後半。マクダフの妻と息子殺害シーン。開演前の注意書きに、暴力的な場面があるので注意せよみたいなことが書いてあったが、その最たる場面だった。マクベス夫人はそれを見てしまうという演出だった。ゆえに、強烈な自責の念に駆られ、それが彼女を死に至らしめる。なるほどなー。

なにせ、字幕などないので、頭の中にあったマクベスの内容が頼りだった。その分、演出を見たままに楽しむことができたと思う。水を効果的に使った演出はかっこ良く、役者の劇圧がものすごく、シアーシャは美しかった。舞台を映すカメラは何台もあり、場面ごとに効果的に切り替わっていて、スタジオ撮影かと思うほど映像もよかった。終わった後拍手が聞こえ、ああ、生中継だったよなと気づいてびっくりしたほどだった。

6時過ぎ、いったん眠る。

10時半起き。朝飯にフルーツグラノーラと豆乳。

洗濯する。12時台になるとトマトに日が差すのを確認した。

昨夜自転車で帰る時に、後輪ギアのワイヤーが切れてしまった。そのまま前輪ギアをチェンジしたらチェーンが外れてしまった。
手が真っ黒になるのがイヤだったし、外れたのは家からそんなに遠い場所ではなかったので、押して歩いて帰宅した。
そのチェーンを取り付けた。

1時過ぎに家を出て、阿佐ヶ谷のサイクルスポットへ。ギア交換の依頼をする。1時間待ちになった。ブックオフへ行き時間をつぶす。立ち読み禁止になっていた。

40分くらいしてサイクルスポットを覗きにいき、まだ終わってなさそうだったので区役所のベンチで『存在と時間』2巻を読んで10分ほど待ち、結局小一時間経ってからサイクルスポットへ行き、自転車を引き取った。

阿佐ヶ谷に自転車を止め、御徒町のピザ屋『想兵衛』へ。昨年のハロウィーン以来の来訪。
昨年は訪れる時間が遅かったため、全ピッツァ品切れという憂き目に遭ったので、今日は空いている時間帯であろう昼下がりを狙い打ちしてみた。店の前には午後3時過ぎに着いた。前回は、店の入り口を舞台に見立てると、上手の客席側から近づいて写真を撮っていたら、お化けの格好をしたオーナーに見つかってしまった。今回はより死角となりやすい下手側から接近し、写真を撮った。

近くでハロウィンイベントがあるらしく、商店街には子供たちがたくさんいた。店に入ると奥様と目が合い驚かれた。しかし来るのはわかっていたという様子だった。店長の今年の扮装はフランケンシュタインの人造人間で、怒り肩になるように肩パットを入れ、顔全体を緑色に塗っていた。

カウンターに座り、気になるピザをSサイズで二つ頼み、ヱビスビールを飲んだ。昨年来た時はコロナ禍になって半年くらいだった。
「一年経てば収まってると、去年は思ってたんだけどね」と、店長黒田さんは言った。

カウンターとテーブル席の間が広くなったように感じた。
「テーブルとか変えてませんよね」「そのまま」
「なんでだろう? 広くなったように感じます」「あ、でもカウンター席を4席から3席に減らした」
カウンターにはアクリル板ではなく、別素材の木目調仕切りが立てられていた。店全体の色調バランスを崩さないようにしてあった。

2時間ほど、黒田さんと積もる話をしつつ、ピザを食べ、ビールを飲み、クリームソーダを飲んだ。話している間に6時の予約電話が2件ほど入っていた。

5時過ぎにお店を出た。

日比谷線で茅場町、そこから西葛西へ。6時実家帰宅。帰るつもりはなかったが、休日に釣りに行くチャンスを逃さない方がいいと思った。
母に、テイクアウトしたピザを食べさせた。

11時まで自室でうだうだする。中土手に行こうか、中川に行こうか、旧江戸川に行こうか迷っていた。潮は夜中の12時過ぎから下げ始めるようだった。流れが速くなると慣れていない中川では釣りにくいだろう。
旧江戸川へ行くことに決めた。

12時前に家を出た。途中、ローソンに寄って、辛いタンメンのカップと、おにぎり、ポケットウイスキー瓶、麦茶を買った。

カップ麺にお湯を入れ、堤防まで自転車を押して歩いた。遊歩道のベンチに座りカップ麺を食べた。少し伸びていた。ヘッドライトをつけたランナーが集団で走り過ぎていった。
食べ終わり、ロッドをつないでガイドに糸を通し、階段を越えて河原に下りた。