シーバス釣れたのにネットで取り込めない実力

朝4時起き。

4時半頃に旧江戸川へ。うひょゾーンでシーバス釣り。干潮時刻は1時30分台だったが、流れはまだ下げていた。

ガルバから投げはじめたのだが、キャスティング練習のつもりで投げたら、まだ暗いうちにいきなり高切れロストしてしまった。

リーダーを結び直すうちに明るくなってきたので、ウェーバーのイワシカラーとコットンキャンティー、VJ-16、ライキリ、ミニエント、ローリングベイト77、サイレントアサシン129FB、スーサン、ワーム、ダイソーシャッドテールワーム、ダイソージグを投げた。

一度もバイトはなく、8時半納竿。

9時過ぎ実家帰宅。

朝飯に、チャルメラを酸辣湯麺にしたものを食べ、12時まで母に、昔の旅行写真を見せた。

昼、『宝亭』で出前をとり、カツカレーを食べた。腹がパンパンになった。

2時過ぎ、腹ごなしのつもりで中川へ。シーバス釣りというより、キャスティングとジャーキングの練習をするつもりで行った。

東西線鉄橋から葛西橋に向かって、キャスティングの飛距離を伸ばすことを心がけながらゆっくりランガンする。流れはゆっくりと下げていた。

3時半頃に葛西橋近くまで移動したが、橋のそばには餌釣り師さんがいたので、そこから東西線方面に戻ることにした。

戻る時、潮は上げはじめていた。アップは下流方面だったので、そこへ投げながら、サイレントアサシン99Fのイエローを投げながらジャーキングをした。

突如、アタリがあった。竿がしなる。かかった。改めて合わせる。シーバスだ。

リールはドラグ調整がいい塩梅になっていた。そのため、6月29日みたいにぐいぐい寄せることなく、向こうが引けばドラグが鳴き、ラインが少し出ていった。鳴き終わってから巻くと、出ていった分は速やかに取り返され、魚は着実に岸辺に寄せられてきた。

ネットは背中に背負っていた。それを外し、ポールを伸ばさないといけなかった。しかし、片手でやろうとするとうまくいかなかった。

やむをえず、右手のロッドを右腕で抱くようにして、フリーになった右手を利用して、ネットを背中から外し、柄を伸ばした。その間、ラインのテンションが少し緩む瞬間があったにも関わらず、フッキングがしっかりされていたのか、魚はバレなかった。

ランディングネットを水面まで伸ばし、左手で柄を持ち、シーバスのキャッチに備えた。右手でロッドを立てると、魚の口が上に出た。ゆっくり寄せてきたので体力を消耗したのか、魚は暴れることなくロッドが誘導する方向に流れてきた。

しかし、ネットの近くに寄せると、魚は暴れて反転した。しばらくラインのテンションを保ち、抵抗が落ち着いてから再び浮き上がらせる。

魚をネットに誘導する。頭からネットの中にインさせればいい。それは分かっている。だが、ネットの近くまで寄せると、魚はまた暴れ出した。今度は反転ではなく、潜る方向に暴れた。ネットの下に潜って逃げる動きだった。

再び、ラインテンションキープをし、抵抗がやむのを待った。

みたび、魚をネットに誘導した。ネットをもう少し潜らせないといけないのか? それともロッドを持ち上げるようにして魚をもっと持ち上げた方がいいのか?

魚がネットに近づいた時、そのどちらに気をつけていたのかは覚えていない。しかし、ネットで魚を包んだように上からは見えたので、ロッドを柵に立てかけ、ネットを両手に持った。シーバスの重みを感じた。やった。あとは柄を縮めればキャッチできる。

しかし、上から見た感じでは、魚がしっかりネットの中に入っているように見えなかった。ルアーの針がネットに引っかかっているだけのように見えた。

で、網の中に魚を入れようと思い、柄を金魚掬いの網みたいに平行にしようとして、少し持ち上げた。

そこで、ボキッといった。

柄が真ん中から折れた。

「あー!」

声を出したのはオレではなく、さっきからオレの奮闘を横で眺めていた散歩ニンゲンのオスだった。

折れたネットはネット部分が水中に没した。そして、シーバスは泳ぎ去っていった。自由に向かって。

「いやー、難しいねえ。ここで釣っている人、初めて見たよ」

散歩ニンゲンのオスは言った。

「サイズが、網の、もっと大きいの、引っ張ったら、小さい、持ち上げて中に、ああ悔しい、持ってくれば」

意味が通じるように言葉を並べる能力が一時的に麻痺していたオレはそう答えた。

散歩ニンゲンが行ってしまってから、伸ばしたネットの柄を縮めた。折れた部分は折れ曲がった状態でつながっていたので、ネット部分を取り込むことができた。

改めてネットのサイズを眺め、小さい! と思った。
よくこんなモノで取り込みができると考えていたものだ。

意気消沈しながらも、東西線鉄橋に向かってランガンしたが、その後はバイトを得ることができなかった。

5時過ぎ納竿。

7時過ぎに実家を出る。

9時前帰宅。

シーバスが釣れた時にネットで取り込むコツについて解説した動画をいくつか見る。時すでに遅いが、今までこういう動画を見てこなかったのは、釣れなかったからだ。釣れないから、取り込みの仕方は二の次になっていたのだ。

持っていたネットのサイズが小さかったのもそれが原因だ。釣ったことがないのに、いいネットを買う気にはなれなかったのだ。取らぬ狸の皮算用というやつだ。

今日のしくじりは、痛恨事には違いないが、我がドロ沼シーバス釣り史におけるターニングポイントであるかもしれない。二等兵から一等兵への格上げ。釣れたらどうするかを練習する時期。遅い出世だが、出世は出世だ。