どんどん寒くなっている。
たぶん今月末には暖房の準備だろう。
来月末には朝の気温が10度を下回るだろう。
再来月は雪が降るかもしれない。
夏は短く冬は長い。
1年のうち24時間全裸で過ごせる月は、6月下旬から9月上旬までのわずか2ヶ月あまりだ。
あとの季節はちょっと難しい。
4月から5月にかけては昼の間全裸になり夜は服を着るという「プチ全裸」なら可能だ。
しかし9月下旬から10月にかけてそれをするのはちょっと難しい。
夕方急に冷え込んだりするからだ。
というわけでここ数日は街を歩いても全裸を見かけなくなった。
全裸で思い出すことは、大学時代ラテンアメリカ研究会というサークルの面々が構内を全裸でフラフラ歩いていたこと。
4人組くらいで、頭に着替えを乗せ、まじめな話をぶつぶつしながら歩いていた。
あと、夏目漱石。
内田百鬼園先生は若い頃、旅館の部屋で全裸になってくつろいでいる漱石を見たことがあるらしい。
他には「映像の世紀」で流れたロシア皇帝ニコライ2世のプライベートフィルムで、兵士達が全裸で泳いでいた。
全裸のことばかり考えるほど今日は何もない一日だったのだ。
だったら別のことを考えれば?
例えば日本シリーズとか。
何となく、星野監督は王さんに勝てない気がするのだ。
というより、星野さんが一番苦手とするのが王さんみたいなタイプだと思うのだ。
野村監督はキャッチャー時代、かの有名なささやき戦術でバッターのペースを乱したと言われているが、ある大打者3人には通じなかったそうな。
その3人とは、王、張本、長嶋。
まず王さんは集中力がずば抜けており、何を言おうが全く動じない。
張本さんはちょっと何か言われると「うるせえこの野郎!」と怒りのパワーで打ってしまう。
長嶋さんは何か言われると「ああこの間の銀座の女ね。それがさあ、参っちゃったよー」とバッティングをほっぽり出して話し始めてしまうので試合が止まってしまう。
長嶋さんはオチになってるが、とにかく王さんの集中力はすごいということだ。
その集中力は、現役時代の星野さんが燃える投球を内角ぎりぎりに仕掛けてきても変わることがなかった。
現役時代の王さんが星野さんとの勝負で出した成績は、打率.318、ホームラン24本。
打ちまくってる。
星野さんは全盛期の王さんに対して4回しか敬遠をしていないからそういうことになるのだが。
さらに、王さんが巨人の監督をしていた時代、星野さんが率いる中日との通算対戦成績は2年間で28勝22敗。
1999年のダイエーと中日による日本シリーズは、マグネシウムリボン第4回公演「暮れなずめ街」の本番中に始まった。
千秋楽が終わった時点で中日の1勝1敗だった。
ところがその後本拠地で屈辱的な3連敗を喫した。
芝居が終わり心おきなくドラゴンズを応援しようと楽しみにしていた俺は、あまりの悔しさに第5戦目で鼻血を出した。
今でもその時のことを思い出すと血が逆流してくる。
そういうわけで、今年の阪神はペナント制覇できない気がするのだ。
もちろん、して欲しいが。
野球のことを考えていたら、夕方、中日の新監督に落合が内定というニュースを聞いた。
フロントは、実績のある高木守道より、話題性のある落合を選んだということだ。
危うい危うい。
高木監督は確かに地味だけど、だからといって落合はどうかと思う。
それなら、監督経験もある大島とか、打撃を生かす谷沢とか田尾とか、投手なら小松とか牛島とか、他にもいそうなものだ。
一匹狼の「オレ流」落合が、組織を率いて戦うことにはどうしても違和感を覚える。