サッポロ一番スープ商品化を願う

6時50分起き。
昨日サッポロ一番が5袋268円で売っていた。
しょうゆ味を買った。
しお派とみそ派に人気を二分しているが、オレはしょうゆ派だ。
昔はしおが好きだった。
今でもしょうゆの次に好きなのはしおだ。
ナンシー関さんもしおが好きだったはずだ。

サッポロ一番のスープはインスタント麺史に残る傑作だと思う。
コンソメや中華スープと同じようなスープベースとして使える。
以前、しおラーメンスープで鍋物を作ったことがあるが、具材の出汁が加わりすこぶる美味しかった。
しょゆスープなら砂糖やみりんを足して煮物の汁にするのもいいし、みそスープならモツ煮込みがベストだろう。

サンヨー食品株式会社に提案したい。
サッポロ一番のスープだけを、麺のゆで汁による油脂のコクがなくなる分も調整して、顆粒状もしくはキューブ状にして売ってくれないか。
そしてアイディア料をオレの三井住友銀行の口座に毎月振り込んでくれないか。
5万でいい。
いや、3万でもいい。

サッポロ一番について語るといつも熱くなる。
芝居について語る時よりも熱くなるかもしれない。

7時45分に家を出る。
外は寒くなかった。

8時10分から仕事。
その時間はオフィスがまだガラガラだ。

午前中、前倒しでルーティンワークを済ませ、昨日の続きをした。

発想を変えてみた。
今あるものを直すのではなく、一から作るとすればどうなるのか。

まっさらなAccessに、最初の作業に必要なテーブル、クエリ、フォーム、モジュールのみを古いものからインポートしてみた。
その作業で必要になるフィールドはどれとどれなのか。
今までは複数のテーブルに分割していたが、一つのテーブルにまとめる。

今までは、商品そのものの情報と、取引業務の性質ごとにテーブルを分割していた。
だが、データがやり取りされるのはいつといつなのかを見極め、その動作で使用するフィールドをテーブルにまとめた方が、負荷は下がるはずだ。

頭の中ではそんなことを思っているが、大がかりな改修になるので、どこまで進めるのかは周囲の状況を見て判断しないといけない。

お昼。
サイゼリアへ。
「パルプ・フィクション」を見た後は、ハンバーガーを食べたくなるし、ファミレスに行きたくなるのだ。

ランチを食べていると、隣の席の女の子二人組が映画の話をしていた。

「指つめて、それをラーメンの丼の中に入れて」
「やだ、痛い痛い…」
「それを、客に出して、客が知らないで食べちゃって」
「痛いよー」
「こないだおかしかったのがXXくんで、喫煙室に行ったらさ、OOさんアウトレイジはお嫌いですよね、とか言ってて」
「へえ、好きな子の前で」
「そう。うちら、知ってるから、クククッてなって」
「おっかしーよね」
「バレバレじゃんって」

映画を女友達と見に行った後で、その子のことが好きな男が、わかったふうな口をきくのがおかしい、というような会話だった。
ファミレスには面白い会話が溢れている。

スープを飲みつつ、「パルプ・フィクション」のことを思い返す。
絵としては、ブッチが試合会場からずらかる場面が一番良かった。
1920年代風の建物、レトロなタクシー、あえてそうしたと思われるスクリーン・プロセスによる運転シーン。
「パルプ」っぽさが一番感じられる場面だった。

でもやっぱり、タランティーノは、動きと言葉の人じゃないかと思う。
比べるのも変だが、コーエン兄弟とはそのあたりが違う気がする。

昼休み後、作業の続き。
午前中にやったのは、作業1の作り込み。
次は作業2。

作業2のデータソースを改めて見直すと、今まで気づかないことが色々わかってきた。
すべて必要というわけではない。
一部だ。
だが、すべて取り込むような発想になりがちなのが、非常によろしくない。

WindowsXPのサポート切れにともない、Officeを2003から2007以降へバージョンアップした企業は多いだろう。
拡張子でいえば、今の標準は.xlsではなく.xlsxだ。
扱える行が65536行から1048576行に増えた。

だが、実際に目で見て、入力したりフィルタリングしたりするのは、人間さまなのだ。
10万行を超えるワークシートは、人間工学的に非効率だと思う。
ドラクエ最新作のマップが前作の100倍広くなったら、クリアする人間が激減するだろう。

大容量のデータを保存できるようになったからこそ、コンパクト化を意識した方がいいと思う。
人から人へワークシートが渡されていくごとに、シートの重さがかけ算され、トータルの負荷になる。

夕方のメンテナンスを済ませ、必要なデータのより抜きを済ませる。

今月でやめるナカガミくんと少し雑談する。
去年くらいからジムに通い、肉体をビルドアップしている。
「ここ数年、ほんと、色々あったんですよ」
来た頃は、ガリガリだったという。
そういえばコンドウくんがいた頃、彼のことを影で「坊ちゃん」と呼んでいたものだ。
「次の芝居はいつですか?」
「たぶん来年半ば。あと12月」
5月の「贅沢な肉」を見に来てくれたのだ。
「芝居見たの、あれが初めてなんですよ」
「あれは、まあ、特殊なケースで」

7時過ぎになっていた。

席替えがあり、隣の島の面々がひとつ向こうに移っていった。
大きな笑い声を出す男も、ひとつ向こうに写っていった。
ところが座る向きがこちら側になったため、笑い声はかえって大きく聞こえるようになった。

「ひへへへへへへへ!!」

どう注意すればいいのだろう。
「君はナイスガイだ。だがその、人間のクズみたいな笑い声をなんとかできないか」

こんなこと言ったらケンカになる。

7時20分にあがる。

朝よりも寒かった。
サミットで買い物をして帰宅。
フライドチキンで夕食。

映画『皆月』見る。

女房に逃げられたサラリーマンが、ソープ嬢とつき合う。
女房の弟はヤクザで、なぜか彼に親切だ。
『鬼火』の望月六郎監督作品。
主演は奥田瑛二。

この映画は北村一輝を褒め称えるために存在している。
優しさと残酷さが同居した芝居にほれぼれする。
奥田瑛二は、なんだか柄本明のような芝居をしていて作為的に見える。
疾走した妻は荻野目慶子で、脱いでも、もはやエロくないという感じ。
ソープ嬢役の吉本多香美は、いわゆる「体当たり演技」のお手本で、この映画以降それほど芝居をしていないのがもったいない。
「体当たり演技」は開眼のきっかけであって、答えではないと思う。
女房の居所がわかってから、三人のロードムービーみたいになり、そこが実に映画的だった。