上向きからはね上がる

2時開演につき、11時に劇場入り。
全7ステージしかない中で、昨日が丁度中日にあたった。
もっと沢山やりたいと、中日を過ぎてからいつも思う。

尾池さんの奥さんが、お子さんを連れてやってきた。
よちよち歩き、良く喋る子だった。
まだ2歳になる前なのに、喋るのが随分早いなあと思う。
「こんにちは」
と挨拶すると、宇宙みたいに黒い瞳でじっと見られた。

昨日の総括として、昨日少しずつ上向いたその角度が、下に向かないようにするための言葉をいくつか吐き、マチネの準備に入る。

マチネは、昨日のソワレよりも丁寧さと安定さが増していた。
二日目のような脆弱さは見られない。
さてここからどこまで上がるか。
モニターを見ながら小直し箇所を検討する。

綾香のご両親が、カツサンドの差し入れをしてくれた。
大変美味しくいただく。

ソワレ、ぐっと良くなった。
モニターを集中して見ていたのだが、途中からは客として楽しんでしまった。

自分の出番前は、元夫婦という設定のトシさんと永野さんのことをあれこれ想像する。
話には出てこない別の物語や、葛藤や、肉親の感情や、劣等感や、あれこれなど。
そうした時間がとても貴重だ。

ラスト、二人を残して去るシーンは、感情的に辛い。
入り込めば入り込むほど、しんどさが増していく。

カーテンコールは、4つのグループに分けて挨拶している。
一昨日までは、グループがお辞儀をする毎に拍手が起きていたが、今日のマチネから途切れなくなった。

チラシデザインの細田君来る。
今回もかなり忙しかったようで、来られる日もギリギリにならないとわからなかった。
西武ライオンズが強いねと話をふると、
「それだけが救いですよ」
と答えた。

飲みの席へ。
久しぶりに檀さんと話す。
クリント・イーストウッド映画の話など。
『チェンジリング』はまだ見ていないというので、勧めておく。

1時帰宅。