グイン・サーガ続編への不満

朝、トマトの様子を見る。昨日の朝に比べると、復活している葉の部分が何ヶ所か見られた。引き続き、水位が上がりすぎないように水を補給する。

昼、ペペロンチーノに刻んだ大葉を足して食べた。大葉は、隣家との境にある塀際の土に植えたものだが、だいぶ育って、食べられる量を収穫できるようになった。大葉は大繁殖するので植えるなといわれるが、その土部分はどのみち、しょっちゅうカタバミなどの草が繁茂し、時々摘みとっていたので、対象がカタバミから大葉になったと思えばいい。

トマト8個ときゅうり1本収穫。トマトはトータル122個。きゅうりは37本。トマトは、ついている実が残りわずかになった。時期的にはおかしくない。2022年に中玉トマトのフルティカを育てた時は、7月末に摘みきって、そのまま秋になっても脇芽が育つことなく、栽培終了してしまった。

夕方、走りに行く。荒玉水道を往復5キロ。鼻呼吸を心がけ、3キロ目から4キロ目までは心拍数を174まで上げた。短い距離を走る時は心拍数をしっかりあげないとトレーニングにならない。

夕食に、残りの焼きそばとホットドッグ。

9月にトレイルランのレースに出場するので、トレーニング手段を考えてきたのだが、ヤビツ峠走を何回かするのが一番いいだろうと判断した。秦野駅からヤビツ峠までの距離はレースの距離と同じくらいであるし、帰りは蓑毛バス亭までは下りを走り、そこからはバスに乗ればいい。

グイン・サーガ143巻『永訣の波濤』を読む。不満がムクムクと膨らんできた。

不満点を箇条書きにしてみた。

・フロリーとヨナの台詞が同じ人間のようで区別がつかない
・琥珀がスーティにドリアンを見せた理由がわからない
・スーティがグラチウスを頼ってドリアンのところへ行く展開に無理がある
・スーティは3歳設定なのに知能が進みすぎ
・3歳なのにしっかりしている理由はイシュトの息子だからという説明がやたらにされてくどい
・イシュトはカメロンをノリで殺して以来登場していない
・ナリスも131巻終わりで登場して以来出てこない
・リンダも眠らされた設定で出てこない
・スカールは8巻分も費やされたに向こう行ってこっち戻ってきただけ
・ヴァレリウスはパワハラ上司になっただけ
・マリウスはシュッとした部分が完全になくなりガンダムでいえばハロ程度の存在感になった

ヴァレリウスが密談で豹頭王の人知れぬ苦しみを知ったみたいな描写があったが、これにも無理があった。ヴァレリウスは、グインの抱えた悩みはこれだろうと思いこんで、勝手に同情申し上げていたのだが、悩みのスケールが小さすぎる。

ヴァレリウスの同情は要するに、「24時間 YAZAWAでい続けるのって、本当に大変ですよね」と同じことだ。でも永ちゃんはそんなのとっくに落とし前をつけているし、「三度目、余裕」レベルさえとっくに超えている。グインは永ちゃんよりレベルが低いのか?

総じて、イシュト、ナリス、リンダ、カメロン、ヨナの出番が少ないことが不満だ。栗本薫が最後に書いた130巻以降の続編でメインを張るべきだったのは、スカール、ヨナ、フロリー、イシュトヴァーン、リンダ、マリウスである。いきなりナリスを復活させる展開は暴挙であったし、パロのクリスタルが竜人に蹂躙されたのも、イシュトがリンダを拉致したのも、ナリス黒幕プロットのためだとするなら、ちゃんとナリス、イシュト、リンダを書かないとダメだろう。なのに、全然出てこなくなった。

ヴァレリウスと魔法少女アッシャの師弟コンビネタは、外伝に載せるにしても弱すぎる。アッシャは五代ゆう氏のオリジナルキャラだが、彼女をメインに据えていくのはありえない。

同じく、リギアをメインに据えてクリスタルからワルド脱出が書かれているのも、単にリギアだと筆が進みやすいからそうしているとしか思えない。そもそもリギアはクム編が終わってクリスタルに帰還後、スカールを探して北方に旅立っていた。それが131巻では、わざわざクリスタルに戻ってきたことになっている。以降、身分的にも、過去のグイン・サーガにおける役割的にも、無理があるほどの出番過多っぷりで、マリウスを小鳥の無能呼ばわりしたり、ケイロニアの騎士ドースとはできてるっぽい感じにして「いい子ね」とか言わせてる。

たとえば、クム編のリギアが、その個性のまま、今の展開に出続ける分には、まあ構わないと思う。少なくともマリウスを小鳥呼ばわりはしないだろうし、ドースとできてるという設定もなくて済むだろう。

また、リギアは、グインの過去130巻と外伝全部を読み返さなくても書ける、わかりやすい女性キャラともいえる。

仮に五代氏が、131巻執筆の時点で過去のグインをすべて読んでいなかったとしても、責められることではない。凄まじい量だし、一回読み返しただけですべての設定をそらんじることができるはずはない。その点、元から栗本薫とグインのファンであった宵野ゆめ氏とは立場が違うだろう。また、過去巻をしっかり読みこめていないなら、逆に弁護のしようもあるし、今後執筆しながら、昔のグイン・サーガを読んでいくことで、段々面白くなっていくであろう可能性を、読者として楽しみにできる。

また、五代氏は、英雄や並外れた人物を書くことが苦手なのかと思ってしまった。スカールも普通の人になってしまったし、ちょっとだけ登場したグインは、他人が恐れおののいて英雄扱いする描写のみ目立ち、グイン本人が英雄に値する行動や発言をすることはなかった。

ブランにも飽きた。「鮫か鯱と言ってもらいたいものだ」の返しが寒いし、その内容に10行近く費やされている。魔道士や聖者の話に心の底からうんざりしているらしいが、そんなブランにそろそろうんざりしている。

宵野ゆめ氏の降板は惜しかった。130巻台までは、奇数巻で物語が進まなくても、偶数巻でグインの活躍を読み、溜飲を下げることができた。ケイロニア編は既存キャラクターがしっかり描かれていたので、新キャラクターアウロラの出番が多くても気にならなかった。

などなど不満は多いが、今読んでいる143巻から最新刊150巻までの間に面白くなったら、それはそれで素晴らしい復活劇なので、手のひらを返し、褒めて褒めて褒めまくりたい。