仕事先移転により、実家の目覚めが15分早まった。
駅前の立ち食いそば「やしま」で食べて行こうか迷ったが、夏に行くところではないと思い直す。
8時半に仕事先へ。
ハンバーガーとおにぎりを食べる。
昨日『歯と爪』を読み終えた。
これも戦前の作品だった。
次回のマグネシウムリボン公演は、7人と7人、もしくは8人と8人のチームに分け、現在と過去の出来事が交互にする物語を書こうと思っている。
現在と過去といったら、まるでゴダードだが。
その集まりを、サークルにするか、同窓会にするか、親戚の法事にするか、色々考えている。
集まりの名称は30年前も現在も同じ設定。
そして、当然のことながら、30年前の集まりと、現在の集まりとでは、出席者が異なる。
でも集まり自体は同じ。
30年前は親の世代が参加していた。
30年後に子供が参加している。
30年前は「事件」の起こる前で、現在は起きた後。
その事件のために、現在は30年前と比べてどうなったか。
登場しないが、話にのぼる人物のエピソード。
参加者は全員、秘密の一部だけを知っている。
現在シーンと過去シーンが交互に展開する家に、少しずつ明らかになっていく。
そういう話になる。
昼、「西胡春」で、豚きくらげ定食。
昨日と同じく、おかずは平皿に山盛り。
迷いのなさが頼もしい。
夕方、仕事を6時に切り上げ、十条へ。
松本さんと待ち合わせる。
早めに着いたので、駅の西口周辺をうろつく。
有名な「十条銀座」商店街がある。
鄙びているのだけど寂れていない、絶妙のバランス。
住んでみたいと思った。
松本さんと合流し、駅からすぐのところにある「斉藤酒場」に入る。
昭和初期の物件で、建物も調度類も明かりも床も、何もかも味がある。
夢中で写真を撮っていたら、店のおばちゃんから怒られた。
撮影は禁止らしい。
ビールを頼み、松本さんの近況を聞く。
6月いっぱいで王子小劇場を離れたとのこと。
ひと言ではとてもいえないが、何か一つの強い理由があったからというよりは、一昨年の地震から現在までの色々な出来事や、松本さん自身の感じ方の変化が複雑に絡み合った末、なにか「運命」に導かれるかのように結論へと至ったように見受けられた。
当面は、しがらみのない自由な状態に身を置いて、考えてみたいとのこと。
人生の大きな分岐点にいるということだ。
店は、魚がとても美味しかった。
日本酒がとても安かったので、途中で熱燗に切り替えた。
10時過ぎまで話す。
記録を残すということの意味、チャンスを与えることの意味、説明しても伝わらない育ちから来る差の話などする。
松本さんは歩いて帰るといっていた。
駅前で別れる。
11時半帰宅。