夏をプロ野球選手に見立てると、8月の今の時期は、技術的に円熟期に入りつつも、身体能力の低下が目につき始める、三十代半ばといったところか。
だから、暑くする能力は高い。
だが、暑くし続ける体力はもうない。
日が沈んでも暑さを維持し続けるには、湿度や空気次第だ。
夜になれば扇風機でもなんとか過ごせる。
昼はダメだ。夏のテクニックにやられる。
我々はまだ、夏を打ち取るピッチングはできない。
そんな見立てはどうでもいいが、朝から昼、昼から夕方と、延々暑い一日だった。
木曜日からカンヅメなのだが、月から水まで予定が入っている。
ほぼすべて、人と会って話す予定。
こうやって人と話すのは、内容ではなく延べ時間が重要だと最近思う。
ゴダード『千尋の闇』下巻を読み進める。
部屋が使いにくいのをどうにかしたい。
一人暮らしを始めた頃からずっと同じ悩みを抱いてきたような気がする。
いや、実は初めて一人暮らしを始めた部屋は、案外使いやすいレイアウトだったかもしれない。
住んだ最初は身一つで、少しずつ身の回りのものを買いそろえて、一年後くらいに落ち着いた。
そのまま三年暮らしたけど、部屋が使いにくいと悩んだことはなかったように思う。
暑い、寒い、洗濯物干しにくいという悩みはあったけど。
少なくとも、動線は確保されていたし、芝居が終わり打ち上げが明け、家に帰って布団をかぶった時など、心が安らぐのを感じた。
その次に住んだ部屋は9年も住んでいたので、間取りは数回変わっている。
前半は、机をあまり使わなかった。
後半は、ローボードが邪魔になった。
パソコンの有無による変化だと思う。
その次の部屋はふた部屋あった。
和室と洋間があり、パソコンや本棚は洋間に置いていた。
和室はテレビとちゃぶ台の生活空間。
洋間の使い方が下手だったと思う。
デッドスペースができていて、仕事部屋としての使い心地が良くなかった。
次が今の部屋だ。
六畳と四畳半がひとつながりになって、十畳半の一部屋になっている。
長細い。
前の部屋にいる時に買ったチェストが壁際に置かれている。
テレビ台とデスクも同じ側。
本棚は反対の壁の引っ込みにある。
長細い部屋を、より細くする配置だ。
そこにちゃぶ台があるのだから、動線はさらに細くなる。
ベランダとキッチンの行き来がスムーズにいかない。
チェストを買ったのは前の部屋に住んでいる時だった。
今の部屋に合わせて買ったものではない。
さらにいえば、引き出しのすべてを使い切っているわけではない。
どうも良くない。
部屋が細くなっている要素を見直して、動線を意識して、家具の配置を変えよう。
引っ越してしばらくは、そういうことを真面目に考えるけど、住んでいるうちになし崩しになってしまう。
真面目に考えよう。
たぶんそれは、今後書いていく台本とか色んなものの生産性に影響があるはずだ。