初蛙蹴飛ばす

 ずっと雨が降っている。
 昨日の夜に食パンを買った。
 今朝、耳のところにほんの少しカビが発生していた。
 パンが古かったわけではないので、これは湿気のせいだろうと結論する。
 残ったパンは冷凍庫行き。

 夜、家の前で何かを軽く蹴飛ばした。
 ボールか何かだろうと思ったが、暗くて良く見えなかった。
 つま先ではなく足の甲で蹴り上げたような感覚があったので、どこかから跳ねながらバウンドしてきたボールを蹴り上げたのかと思った。
 しかし、周りには誰もいない。
 気になって、その物体のそばにしゃがんでよく見てみると、なんと、メンチカツくらいの大きさのカエルだった。
 着地地点が、俺の足だったというわけだ。
 ごく軽く蹴っただけなので、カエル氏は何事もなかったかのように、雑草の茂みに消えていった。

 小金井のカエルはどれもでかいが、奴らは一体どこで少年時代を過ごしているのだろう。
 野川という小さい川が、坂下の崖に沿って流れているが、そこからわざわざ坂をぴょんぴょん駆け上ってくるはずはない。
 あれだけ大きくなるまで、誰も気づかないというのは、どうしたことだ?
 地面の中で冬眠してたか?

 望めぐから電話。
 金曜日に三代川ともども稽古場にくるとのこと。
 三代川と稽古するのは久しぶりだ。
 ビートたけしのオールナイトニッポンにまつわる話など、例によって喋りまくる。