矢田亜希子のジョージア缶だけ売れる

濃い日々が続く。
本番まで残り一ヶ月を切った。
台本は完成しているというものの、楽になったと思えたのは最初のうちだけで、稽古を続けているとやはり全然楽じゃないことがわかる。
むしろ、これまで本番10日前に完成というスケジュールでよくやってこれたものだと感心する。

とはいえ、書き方の違いもある。
本番10日前に完成する台本は、それまでにストーリーはできており、会話部分をより面白くするためにエチュードを頻繁に繰り返した上で書かれていた。
だから、台詞はかなりくだけた感じになっている。
今回は珍しくエチュードをせずに稽古をしているため、台本の言葉はやや固めだ。
純粋に演出する際にはこの方が都合がいいと思う。硬い言葉の方が言外に意味を含めることが容易になるからだ。

米なしの生活がひと月近く続いているが、さすがに限界だ。
今日も、麻婆豆腐やゆで野菜で夕食を済ませたが、体が炭水化物を求めているのを感じる。
その証拠に甘いものが欲しかった。
手ごろなところで菓子パンをコンビニで買い、コーヒーを飲みながら食べた。

コーヒーといえば、小金井のあるコンビニではジョージアの佐藤江梨子缶と米倉涼子缶が大量に売れ残っており、矢田亜希子缶はどこにもなかった。

丸美屋の三色ふりかけ。
のりたまと、たらこと、ごま塩が入っており、ごま塩がいつも最後に残るというのが昭和30〜40年代生まれの人間に共通体験としてある。
ジョージアの場合は、3分の2がごま塩となってしまったわけだ。
こうなってはもはや、ごまと塩の争いであり、見るに耐えない。

ごま塩が残るのは、それがごまと塩だけだからだ。
つまり、いつでも食えそう、いつでもなんとかなりそうだからだ。
しかし、いつでも食えると安心していたら、いつの間にやら牛丼は姿を消してしまった。
ごま塩も実は油断ならない。