サラ・ウォーターズ『荊の城』読み始める。
『半身』が大変面白かったので、図書館へ行くたびに探していた。
ところがいつも貸し出し中だった。
昨年出た本だし、人気があるのだろう。
ようやく先々週、書架にあるのを発見し、上下巻共に借りた。
ところが、もうふた月くらい前から読み返している『ソフィーの世界』を先に読み終えないといけなかった。
これが昨日までかかった。
図書館の貸出期間が2週間なので、せっかく読み始めた『荊の城』もいったん返さないといけない。
この『荊の城』が、すこぶる面白いのだ。
前作『半身』は物語の輪郭を把握するのに時間がかかったのに対し、『荊の城』はいきなり面白い。
19世紀、ロンドン、孤児の女スリ、ふとい親方、たのもしい母ちゃん、しぶとく生き抜く泥棒達、うまい話を持ってくる優男。
もうたまらない。
ジブリアニメみたいなの速さだ。
読み終わるまで楽しみができた。
雑司ヶ谷で稽古。
正確には雑司ヶ谷近くの明治通り沿いにある会館で稽古。
目白から学習院前を歩く。
途中、コンビニでパンを買う。
懐かしい町だ。
台本を先へ進む。
今月中に、やったことのないシーンをなくすのが目的。
通しは来月のいつくらいにできるだろう。
半ばくらいに一度でもできたら、細かい部分に凝れるのだが。
西野さんのシーン。
彼女はボス的な人物を演じるのだが、本人は細かく気をつかう人物のように見受けられる。
役を自分で考えさせるより、ああしてこうしてという指示が多くなる。
指示が多いからといってその役者ができていないわけではもちろんないが、そういうことを気にしないで突っ走ると、色々なものが見えなくなる気がする。
役者がその役を演じる時、それは役なのか、役を演じている役者なのか?
なんていう問いは、哲学における「自分とは何か」という問いとかぶることが多い。
そっか。
だからハイデガーとか、哲学の本に、最近惹かれ始めているのか。
稽古後、99円ショップに寄って、10時半帰宅。
雑司ヶ谷で買ったパンを食べる。
それでは到底足りず、インスタントラーメンを食べる。
ちゃんとご飯が食べたいってわけではなく、かといって菓子パン一個じゃ寂しい腹の心地だった。