三拝九拝

 朝から昼にかけ、マグの台本チェックをする。
 頭の切り替えをするのに時間がかかる。

 夕方、大塚の萬劇場へ。
 舞台の立込みはある程度終わっていて、照明のシュートが始まっていた。
 劇場ロビーで制作の福永さんと話す。
 チケットを売るということについて、ためになる話を聞く。
 「そういえば、マグネシウムリボンの松本さんからメールが来ましたよ」
 「チラシ折り込みの件ですね?」
 「ええ。それで、うちの塚本がわけわからないたとえ話でご迷惑をおかけしていますと書いてあったんですけど…」
 「そうですか…松本はよく、わけわからないことを書くのです。ご迷惑をおかけしました」

 楽屋で衣装の汚し具合を見る。
 近くで見るといい感じに汚しが入っているのだけど、照明が当たるとその微妙さはなかなか出にくいだろうとも思った。
 が、はっきりわかるほど汚しを入れてしまうと、ただの染みになってしまう。
 むしろ、汚しを入れる作業によって出た着古し感を大切にした方がいいか。
 女囚の衣装は長谷部さんが布からミシンで作成した。
 買ってきたものとは違うフィット感があり、良い感じだ。
 ここまでの彼女の労苦に三拝九拝したい。

 しかし、見回すと、誰一人楽なポジションにはいないような気がする。
 全員がそれぞれ、良き舞台を作るために率先して仕事に身を投じている。
 三拝九拝のネットワーク化。
 改めて、こういう環境で携われたことは、いい経験になったなと思う。

 10時ぎりぎりに退出。
 11時帰宅。

 実家にて、途中までだったPCの調整作業をする。
 あまりにも動作が重かったので、仕事にならなかったのだ。
 レジストリ整理、デフラグなどをして、さあ作業をしようと時計を見ると、3時をすぎていたので、明日の朝に回すことにして就寝。