面白さはどこから来るのか

 マグネシウムリボンの次回公演日程が決まった。
 7月6日から9日まで、阿佐ヶ谷アルシェにて。
 開演時間など細かいタイムスケジュールはまだだが、4ヶ月後に本番という段取りになる。

 そのアルシェに夕方行き、劇団975hpa公演『山小屋からの招待状』を見る。
 4年前、マグに客演してくれた山本宏文君の所属する劇団で、今回はかわずおとしの久保田君に、OXカンパニーのノブ君、受付のお手伝いなどでよく会う坂本亜美さんが客演していた。

 山小屋を舞台にしたオムニバスストーリー。
 事前にノブ君や久保田君からもらった案内メールから、勝手にハートウォーミングコメディーだと思いこんでいたのだが、全3話中3話ともホラーで、そのことに気づいたのは3話の終わりというありさまだった。
 しかし、
 (いつハートウォーミングになるんだろう?)
 と期待して見ながら、最後までホラーを見させられるという裏切られ方は、こちらサイドの勝手な思いこみとはいえ、決して悪い気分のものではない。

 終演後、客席にて田中千保さん、綾香、阪上君と会う。
 小雨の中、出口付近で山本君に挨拶をして帰る。
 ノブ君に挨拶しそびれてしまった。

 9時過ぎ帰宅。
 芝居を見る前に阿佐ヶ谷のホープ軒で中華そばを食べたので夕食は特に作らず。

 そのホープ軒で、昔バイトしていた居酒屋の店長によく似た客を見た。
 向こうの方が先にこちらをじろじろ見たように思ったので、ちらと視線を向けたのだが、向こうは目をそらした。
 鈴木店長に似ていた。
 しかし、15年前に30代半ばだった店長は、今はもう50になるかならないかのはずであり、目の前にいる客はどう見ても40前後といった感じだった。
 もし、店長だとしても、俺のことを覚えているだろうか?
 たかだか、2年ほど週4日ペースで働いていたバイト君のことを。

 夜、企画書を立案し、Let’s Note W2にソフトをインストールした。
 11時まで。

 その後、ウイスキーをコーラで薄く割ったものを飲みながら『タモリ倶楽部』見る。
 下仁田ねぎを食べながら下ネタを話すという企画。
 飲みながら見るのにふさわしい内容だった。

 テレビを消し、ウィンドウズ付属のソリティアを、なぜか真剣にプレイする。
 真剣にやればやるほど奥が深い。

 ゲームの面白さはどこから来るのか?
 ゲームそのものからくるのか?
 それとも、プレイする自分の内部に発生するのか?
 ソリティアをプレイする限り、答えは後者であるような気がしてくる。

 続けて、懐かしゲームのウルティマ6をやる。
 自由度が極めて高く、プレイヤーは基本的に何をしてもいい。
 町の人を攻撃することもできるし、シナリオにも順番というものがない。
 ゲームの世界で好き勝手に振る舞えることが、このゲームの最大の魅力だった。
 そして、その魅力を味わうには、主体的に楽しもうという姿勢が重要だ。
 (いつ、楽しませてくれるんだ?)
 そう思ってプレイしたら、これほどつまらないゲームもないだろう。