前半を背負う後半

北京オリンピックの男子平泳ぎで、北島が金メダルを取った。
大口を叩いていたので取れなかった時のことを危ぶんでいたが、ゴールした後感極まっている様子を見て、大口は自分を追い込むためだったのだろうと思った。
良くやったと思う。

昼、サンドイッチを作る。
アボカド、トマト、ハム、サラダ菜、卵を挟んだ。
味は薄めだったので、塩を振って食べた。

『天使のたまご』見る。
押井守が1985年に監督したアニメ映画。
難解なことで知られる。
20年前に一回見たことがある。
一生懸命わかろうとして、2回くらい見たのだったが、結局わからずに終わった。
今日見てもそれは同じ。
ただ、わからなくていい映画だということはわかった。

夜、王子小劇場にて、劇26・25団『生憎』見る。
前半、世界観説明に費やされるシーンがごちゃごちゃしていた。
後半は、家族に背を向けた姉と、家族側に属する妹が言い合うシーンなどあり、面白かった。

前半あっての後半ではなく、後半あっての前半となっていた。
これが逆にならなければ、前半シーンの存在する意味は薄くなるだろう。
前半を後半とは全く別の方法論で演出し、エンターテイメント寄りに作り込むと、後半との落差が見る人に戦慄を覚えさせるかもしれない。

ロビーで小林秀武君に会う。
須藤さんと知り合いだという。

その須藤さんに、劇場外で挨拶した。
「評価が半々なんですよ」
と彼女は言った。
嫌いな人は嫌いな芝居だろうが、開き直って露悪的にならないところは良いところだと思う。
役者も、ごくノーマルな人間を演じるよう心がけた方が、台本の魅力をストレートに出せるのではないかと思った。

赤羽まで出て、埼京線経由で帰る。
なぜか電車の床が水浸しだった。
11時帰宅。