軽口

夕方稽古。
一石君、岩ちゃん、こず江さん、森さん、柳瀬君参加。

男連中が集まることで、独特のテンションが醸し出されていくのを感じる。

最近気づいたこと。
面白いセリフは、面白く言おうとすればするほど、つまらなくなりがちだ。
そして面白いセリフは、面白く言おうとする欲求を、かき立てがちだ。

このセリフは面白いなあと思ったら、なにも考えずセリフの面白さに任せて喋るのが、一番いいんじゃないか。
逆に、なんの変哲もないセリフこそ、さまざまな角度から検証し、人の予想だにしない喋り方を試すべきなのだろう。

さんざん試して、本番でやらなくても、稽古で試した経験が、セリフに黒光りした艶みたいなものを与える。
そういうことはよくある。

9時半まで稽古。
休憩は1回か2回。およそ10分から20分。
与えられた時間を、稽古している状況で費やしたい。
いかに立ち止まらずにいられるか?
常に誰かがセリフを言っている状態を保てるか?

稽古場では軽口が止まらない。
役者に、稽古をしていることに気づかせないで、知らず知らずのうちに沢山稽古させることが出来るようになりたい。
軽口はその突破口を切り開くための、目くらましでもある。
もちろんストレス解消でもある。
そして実は、言うのを止められないだけだったりする。