つっかい棒を外した

5時起き。
水耕栽培の養液を補充する。10リットルバケツ1杯分。しかし容器は満タンにならなかった。消費量は二日で10リットルを超えているようだ。昨年は一度もその消費速度にならなかった。

真夏にそのくらいの速度で養液を消費すれば、毎日こまめに補充するから水温が低めに保たれやすくなる。しかし、昨年の場合7月いっぱい曇り空が続き、8月に入って一気に暑くなったので、溶液を消費しようにも葉の茂りが足りず、結果、溶液補充のペースが遅くなり、水温上昇を招いたのではないか。

トマトの実はすでに沢山ついている。脇芽が育ちすぎてどれが第一果なのかわからなくなってしまった。摘芯を始めないと収拾がつかなくなりそうだ。週末にやろう。

ガスファンヒーターのことを考える。ガス栓から外して寝室に置いた後、おそらく何かの拍子に、心の中にあるつっかい棒のようなものを象徴する存在として、対応してしまったのだろう。さらに、現実にそこにあるという状態が、心の中のつっかい棒を日に日に太く強くしていったのだろう。要するに、ガスファンヒーターがそこにある、という状態が、心の中に滞った部分を作り出しているのだ。自分で自分に鬱のまじないをかけたようなものだ。今夜ケリをつけよう。やっつけてやる。

朝飯に、ベーコンエッグ、オニオンサラダ。

7時40分に家を出る。45分で現場着。

午前中、昨日依頼されたツールを作る。

昼、庚申塚近くの『佳肴』という中華屋で、よだれ鶏の定食を食べた。そのあたりに来たのは、昔、宇宙キャンパスの芝居に出て、マチネとソワレの合間に劇場周辺をランニングした時以来だった。

午後、ツール作りに熱中する。3時過ぎ、メシさん来て面談に呼ばれる。久しぶりにてょ氏と話す。位置移動と条件アップデートについて聞く。移動は検討中。アップデートは不可とのことだった。
アップデートについて根拠を求められ、逆に俺の方が聞きたいと思った。基準について下駄を預けた前提なのに聞いてくるのは奇妙だ。「成果物でも見せましょうか」と言ったが、よくよく考えるとそれもおかしい。作ったツールやシステムを見せないと判断できないアップデート基準だったら、その基準の絶対性はあてにならんのではないか。アップデート不可なら位置移動も無意味になる。基準がどうこう持ち出してきたのも、こっちがアップデートについて話したからで、本音は現状維持なのだろう。
でも、最後までやさぐれることなく話ができたのはよかった。

基地さん依頼ツールを完成させる。一日で作った。しかし使うのは来月の頭なのだ。早過ぎた。また仕事がなくなってしまった。

夕方、サミットで買い物。ゴーヤ、オニオンサラダ。コーヒー、炭酸水買う。

6時半帰宅。昨日買った紙パックのレッドキドニービーンズと、玉ねぎ、豚肉、トマトソースを使って、ポークビーンズを作った。夕食にそれとオニオンサラダ。
ポークビーンズはトマトの酸味がキツかった。ソースは昨年秋に水耕栽培で採れたトマトで作り冷凍していた。昨年は7月半ば以降に採れたトマトがどれも小さかったので全部まとめてソースにしたのだった。

懸案のガスファンヒーター片付けは、夕食を食べ終わった後に昨日と同じく呪いが発動したため、9時過ぎまで手をつけられなかった。その間、ベッドで本を読み、PCでプロ野球交流戦のニュースを見たりした。

蓮實重彦『映画はいかにして死ぬか』読了。80年代に行われた講義録などが入っている。1950年代のアメリカ映画は死に向かっていたのに対し、日本映画は全盛期を迎えていたという指摘が面白かった。

9時過ぎ、よしっ、とまなじりを決して、まず雑巾を絞った。その後、ファンヒーターを縦四方固めで押さえ込み、表面を拭きホースを拭き、フィルターを外して流しでさっと洗って再び取り付けた。クローゼットの扉をあけ、い草シートを出して空いたスペースにガスファンヒーターをしまった。

たったそれだけのことをしただけで、心のつっかい棒が外れた。すぐに台所へ行き、たまった洗い物を片付けた。

ブルグミュラーの、残った曲を全部練習した。

12時半。