悪夢

夜だった。
窓を開けて庭を見ていた。
植え込みに誰かがいた。
ど屋敷を攻撃しにきた連中らしい。
窓を閉めようとした時、連中の一人が拳銃をこちらに向けた。
死んだKさんだった。
黒いメッシュのツナギのようなものを着ていた。
髪型でKさんとわかった。
顔がなかった。
Kさんは引き金を引いた。

悲鳴をあげて目を覚ました。
外は薄暗かった。
明け方の5時くらいだろうなと思った。
布団に仰向けになったまま全身を揺すり、深い呼吸を数回して気分を落ち着かせた。

10時に起きる。
外は雨だった。
しかも寒い。
休日は<走りだめ>をするつもりだったのに、これじゃあ駄目だなと思った。

買い物に行く。
大きい新じゃがを買って帰る。

夕方、久しぶりにコロッケを作った。
新じゃがを使うつもりだったのだが、買い置きのジャガ芋がまだ沢山あったので、それらをすべて使う。
15個くらいできた。
タネにバターを加える実家の味。
小林カツ代先生の本では、生クリームを加えていた。
いずれにせよ、コクが必要ということだろう。
肉屋のコロッケが美味いのは、肉汁をコクにしているからだらろうか。

今朝の夢について考える。
たぶん、思った以上に自分は、Kさんの死に衝撃を受けていたのだろう。
一昨日観た『チェンジリング』の、悪夢のような殺しのシーンが影響しているかもしれない。
あの映画がトリガーとなったのだ。たぶん。
「ごめんよ」
とKさんに向かって言ってみた。
「でも、しようがねえよなあ」
とも言ってみた。
もう、夢は見ないだろう。
なぜか確信している。