最終稽古

朝10起き。
買い物に行き、食料を買う。
朝食にのり巻きを食べる。

美術に使う新聞紙を、綾香が提供してくれた。
それをしのちゃんが車に載せ、12時にうちまで来た。
残りの新聞紙を積み込み、そのまま王子スタジオへ。
環七経由で40分弱だった。

稽古場で新聞紙のまとめ作業をする。
ひもを買ってきてもらい、梱包し直す。
10人以上の役者が一斉に取り掛かると、あっという間に終わった。
人海戦術はすばらしい。

その後、昨日のダメ出し。
必要な抜き稽古をやってから、あとは自主練時間にした。

工房からのトラック運転を手伝ってくれた森さんが、見学に来た。
『ジャック』出演者としばし談笑。

自主練時間中に電気が消え、誕生祝いのケーキがやってきた。
お礼を言い、ろうそくを1本ずつ吹き消す。
ケーキを買ってきた綾香に、
「mixiのプロフィール欄の誕生日を詐称しないでください」
と叱責される。
俺の誕生日はたぶん1月1日か4月1日だったはずだが、ケーキを買って祝ってくれたその日は、常に誕生日であるという心構えがあるので、これからもケーキを買って誕生日を祝ってくれたら、素直にありがとうと言いたい。
2月14日であろうと12月25日であろうと。

ケーキを夕食にして、7時過ぎから通しに臨む。
これまでで最も緊張感と練度のバランスが良く、
後半、所々でうるっときそうになった。

舞台上に積まれたゴミの山が片付けられて、最後は裸舞台になるというのが、今回の演出プランの基本にある。
掃除をすると、沈んでいた気持ちが楽になるということがよくあるが、楽になるだけで根本の原因が解決されるわけではない。
つまり楽になってからすることは、立ち向かえなかった問題に立ち向かうことではなかろうかと思い、今回の物語ができた。

色々な能書きは、書く前に頭の中で観念としてあったのだけど、それらは書くために必要なテーマであって、伝えたいこととは微妙に違った。
乱暴な言い方をしてしまえば、
(伝えたい)
と思ったことはなく、
(見せたい)
だけが強くあった。
見てもらってからは、見た人それぞれに、さまざまな印象を持って帰ってもらえるのが一番うれしい。

スタジオを閉め、軽く稽古場打ち上げをする。

12時帰宅。
ハートランドビールを飲み、アテスウェイのピスタチオケーキを食べ、コーヒーを飲んだ。