流しそうめん

午前中買い物に行く。
中国産のまつたけが700円以下で売っていた。
ほんの気まぐれでそれを買う。

昼、まつたけご飯を炊いて食べる。
国産ならもっと香りが良いのかも知れないが、日常生活の自炊ひとコマとしてはこれで十分だと思う。

図書館へ行き、10月公演の資料となる本を数冊借りる。
質より量という感じで、読んでみなければ価値があるかどうかわからない本。
どさどさっと借りて、いったん帰宅。

2時に家を出る。
クイーンズ伊勢丹へ行き、そうめんの薬味になるものを買う。
大きい大葉と、菊の花。

3時に西荻窪の「晴レ」へ。
先日、流しそうめんのイベントがあると聞き、電話で予約をしていたのだ。

中に入ると、カウンターを利用して、竹を半分に割った樋が設置されていた。
カウンターの流しがある側からそうめんを流し、橋の方で下の段の樋に流れ落とし、再び流し側へ戻り、ざるに水が戻ってくる仕組みだった。
そうめんを流す側には、ひとグループがすでに陣取っていた。

営業ではなく、遊びとのことで、なんとなく始まった。
流しそうめんを食べるのは生まれて初めてだった。
そうめんに混じって、細く切ったハムなどの具も流れる。
おいしいというより、楽しい。
そして、楽しいから美味しい。

ビールと日本酒を飲みながら、立ったままそうめんを食べていると、酔いが足元から上ってきた。
「貴」の一升瓶がカウンターに置かれていて、それを各自が手酌で飲んでいた。
酔いが回るうちに、知り合いでない人が知り合いに見えてくる。
いい気分だった。

6時過ぎまでずるずる居残り、皿を片付けておいとまする。
7時前帰宅。
シャワーを浴び、そのまま3時間以上熟睡してしまった。

11時に目が覚めた。
空腹を覚えたのでーメンを食べる。
不意に訪れた一週間の夏休みだが、最後に夏らしいことができた。
疲れていたが、たぶんしばらく経てばこの記憶が、甘美なものになるのだろう。