カレー事変

7時に目が覚めた。
すぐに空腹を覚えたので、フライパンにあったナポリタンの残りを食べる。

10時までブログを書いたりして過ごす。
外は曇っていたが、雨は降っていなかった。

10時を過ぎてから買い物に行く。
野菜ジュース、玉葱、人参、挽肉、焼き海苔、ミネラルウォーターを買う。

お昼前にカレーを作る。
肉は買ってきた挽肉と、冷凍してあった豚もも肉のスライスを使った。
昼過ぎにカレーは完成した。

炊飯器のタイマーをセットしてからランニング。
トレーニングウェアの上に、防寒用のサウナスーツを着込んだ。
それでも外は寒かった。
ゼリー飲料を飲み、青梅街道を西へ走る。
西武新宿線の陸橋をくぐり、所沢街道から新青梅街道に入り、西東京タワーを通り過ぎ、小金井街道を渡り、新小金井街道を渡り、山崎パンの工場前を通り、小平霊園の手前で折り返す。
山崎パン工場の前にあった自販機で、しるこドリンクを飲み、エネルギー源の補給をする。
汗が乾き、口の周りに塩が吹いていたためだろうか、最初の飲み口はしょっぱく感じた。
塩気の後にやってくる甘味感に頬がゆるんだ。
西武新宿線の陸橋まで戻ったあたりで、足がだるくなった。
朝にナポリタンを食べただけだったので、エネルギーが切れてしまったようだ。
ゆっくりとしたペースでだましだまし走り、3時前に家に着いた。

25キロ以上走ったと思っていたのだが、シャワーを浴びてからネットで距離を調べたら1キロ短かった。

カレーを温め、少しだけ食べる。

押し入れの段ボールをあけて、人に貸すための漫画を探す。
大友克洋の『AKIRA』
3巻から6巻までしかなかった。
1巻と2巻はおそらく実家にあるのだと思う。

夕方6時過ぎ、またカレーを食べる。
温め直した時に鍋底が少し焦げ付いてしまった。
食べ終わり、台所の片付けをする時に、カレーを別の鍋に移そうと思い、両手鍋を持った。
次の瞬間、片方の取っ手が外れ、ガスレンジに向かって鍋が90度傾いた。
まだ沢山残っていたカレーが五徳の周りにこぼれた。
瞬間的に鍋の傾きを戻したので、半分以上のカレーは無事だった。
だがガスレンジはカレーまみれになってしまった。

こぼれたカレーと壊れた取っ手

固形部分を生ゴミとして捨ててから、ルーの部分をトイレットペーパーで拭き取り、絞ったダスターでレンジを拭いた。

復旧後

コーヒーを入れて飲み、気分を落ち着かせた。
取っ手はプラスチック部分がぼろぼろになっており、ねじが効かなくなっていた
その両手鍋は15年くらい前、まだ小金井に住んでいた時に買ったものなので、いつ壊れても不思議ではなかった。

台所用品に関しては、物持ちがいい方だ。
炊飯器、まな板、包丁、ボール、今年で20年目になる。
高いものではなく、一人暮らしを始めた頃に買った安物だ。
そういうもので、食べたいものを作って食べるというのが、心地よいのだ。

夜、ネットで、先頃芥川賞を受賞した田中慎弥さんの記者会見映像を見た。
色々話題になっていたのは知っていたが、何がどういうわけで話題になったのかは知らなかった。
実際に見てみると、確かに田中さんの挙動は、万人が予想した芥川賞作家のそれとは違っていた。
つっこみどころの多い会見であったと思う。
だが、記者が質問をすると、一言も聞き漏らさぬように聞き耳を立てていたのは、とても好感が持てた。
相手の言葉を全力で理解しようとする態度に見えた。
「下関はどういう町ですか?」
という記者の質問に、
「乾いた町です」
と答えたのが印象的だった。
いい表現だと思った。