金勝山に登ってきた

7時起き。肉じゃがで朝飯。
ネットで郊外の沿線を調べる。
ただ漫然と地図を眺めるだけに終わる。
どこに行くか決めないまま、正午前に家を出る。
西荻窪へ。
駅のホームに上がると、下り電車が先に来た。
三鷹まで乗る。

中央線に乗り換えて立川へ。
青梅線で拝島まで行き、川越線に乗り換える。

1時前に高麗川へ。
八高線に乗ることにした。
ホームに停まっているのは今時珍しいディーゼル車だった。
時刻表を見ると1時間に1、2本しか走っていなかった。
発車まで1時間以上あった。
席に座って、マイケル・サンデル『ハーバード白熱講義』の上巻を読む。

3時近くにようやく発車。
本をとじ、外の景色を漫然と眺める。

竹沢駅で降りた。
試しに降りてみたという感じだ。
無人駅だった。
駅の周りには店が一つもなかった。

線路に沿い、寄居方面に向かって歩いた。
歩いてみたという感じだ。
道は途中で右に折れ、JRの下をくぐる。
線路を背にして進むと、途中でつぶれた小さい工場をいくつも見かけた。

小さい虫がたくさん飛んでいた。
左手に水田があり、蛙の鳴き声が聞こえた。
道は右手にある山を囲むように続き、国道254号に合流した。
右に曲がると山を貫通するトンネルがあった。
中に入る。
歩いてトンネルをくぐるのは結構恐ろしい。

トンネルを抜けて少し行くと、右に折れる小道があった。
下り坂になっていた。
坂を下ると東武東上線の線路があった。

線路沿いに歩いていると、「東登山口」と書かれた看板が目に入った。
それまで1時間ほどかけて周囲を回ってきた山の登山口があるらしい。
立てかけてある地図を見ると、東側から山を登り南側から降りれば、竹沢駅のそばに出るようだった。
時計を見ると4時だった。
迷ったが、この土地に来ることがこれからの人生に何度もあるわけではないと思い、登ってみることにした。

アスファルトは途中から山道になっていた。
それなりに急な傾斜の段を登る。
真っ直ぐ登ってから左に向かって降りていくというという方向感覚で登り始めたのだが、道は右に曲がっていった。
さらに登ると再び左へ。
標識が立っていて、避難所まであと数十メートルと書いてあった。

避難所はプレハブ小屋だった。
急な雨や雷の時に使うのだと思う。
鍵は開いていた。
中は薄暗く誰もいなかった。
映画『死霊のはらわた』を突然思い出し、山のてっぺんにたった一人でいることが恐ろしくなった。

避難小屋から道を左に曲がり、尾根沿いにもう一つの頂を目指す。
次の頂は山頂らしく、見晴らしも良かった。
山は金勝山といい、300メートル弱の高さがあるらしい。
登山する山としては低いが、散歩のついでに登るには丁度いいのかもしれない。

山頂にはしっかりした建物があった。
事務所や施設やプラネタリウムがあるようだったが、人っ子一人いなかった。
今日、山に登っているのは、自分一人だけのようだ。

標識に従って山を降りる。
登ったのが東側とすれば、南側の斜面だ。
西側には車道があり、さきほど蛙の鳴き声を聞いていた水田のあたりから車で登れるらしかった。

清水が小さな流れを作っていた。
生活排水ではなく、山に降った雨が地中を通ってしみ出した、正真正銘のわき水だった。
この山は里山なのだ。
きっと何百年も村人を養ってきたのだろう。

清水は渓谷を作っていた。
両側に高い木がそびえ立ち、薄暗い緑のトンネルになっている。
下りの傾斜がおさまると、突然地面がアスファルトになり、視界に住宅地が広がった。
竹沢駅の北側に出たようだ。
時計を見ると、登り始めた時からおよそ1時間半が過ぎていた。
竹沢駅を出て、山をぐるっと回って、登山して、再び駅に戻るまでに、人の姿をほとんど見なかった。

高麗川行きの電車に乗る。
ひょんなことから登った山だが、結構楽しめた。
緑の匂いを思う存分味わえたし、山の頂上で一人きりという特殊な状態も体験できた。
近所にこういう山があったら楽しいだろうが、こういう山が近所ある土地に引っ越すのは大変だろう。

9時前に西荻へ。
ラーメン大で野菜増しを食べる。
朝7時に食べてから、何も口にしていなかったのだ。

9時半帰宅。
疲れた。当たり前か。

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