戦争を知らなくても

味わい堂々公演『茶番劇』を見るべく、夕方新宿三丁目へ。
観劇前、まる一日なにも食べていなかったことに気づき、神戸ラーメンの店に入る。
特にうまくもまずくもなかった。

SPACE雑遊にて7時半開演。
家族ものと思いきや、いきなり戦争シーンから始まる。
暗転し、どうやら敗戦したというシチュエーションで、普通すぎるほど普通のホームドラマが進行する。
けがをした女教師だけ、現実の「敗戦」をリアルに受け止めようとし、それゆえに傷の痛みに苦しんでいる。
彼女もやがて、ホームドラマの「茶番劇」に進んで加わるが、戦争は終わっておらず実は真っ最中であったという茶番的現実が、茶番劇を襲う。

去年見てきた味わい堂々のお味見公演3本と比較して、随分突っ込んだところを攻めてくるなあと最初は戸惑った。
戦争をモチーフにするところなど、唐突に感じもしたが、1945年に国土が焦土と化した記憶は、もしかすると悪夢の形で、戦争を知らない世代のそのまた子供の世代まで、隔世遺伝のごとく受け継がれているのかもしれない。

ラスト近く、装置が派手に倒れるという仕掛けあり。
倒れた後の明かりと影の感じがきれいで、この状態で始まっていたらなあと思った。
役者が動けるスペースがないか。

初日ということで、餅と海苔の入ったプレゼントをもらった。

10時帰宅。

明日の稽古のため、台本を書こうとするも、進まず。