笑う瞬間

昼、「TOSCANA」でミートソース。
日本一美味しいミートソースとメニューにあった。
確かに、チーズがこってりしていて、濃厚で、甘みがあり、好きな人は好きな味だと思った。
阿佐ヶ谷の「ミート屋」もこれに近い味だったろうか。
しかし自分の好みではなかった。
「たかがミートソース」と、どこかで思わせてくれないと、美味しく食べられないのだ。

自分にとっては、10年前に小金井のデニーズで食べたスパゲティミートソースが、この地球上で一番美味しいミートソースの味だった。
確か、この時食べたやつ。

『時間なんて足りたためしがない』

TOSCANAで食事を終え、午後の仕事。
仕事をしながらふと、同僚のKさんに手伝いをしてもらったらどうだろうと考えた。
仕事内容は、我々が芝居をやっている最中の、受付の留守番。
受付そのものではなく、留守番なので、仕事らしい仕事はないのだけれども。

Kさんに打診してみたところ、
「どんな仕事ですか?」
と好感触を得た。
本当にやってもらえたら、楽しいことになる。

7時から西荻にて稽古。
稽古前に皆が雑談している時、誰かが何気なく言ったひと言に、全員が一斉に笑っていた。
自然にみんなが一斉に笑う瞬間をずっと待っていた。
こいつをとっ捕まえるのが、いわば自分の仕事だ。

唐辛子を入れるケースについて、どういうのがあるか話し合う。
「職場にお菓子ケースがあるので持ってきます!」
と力強く宣言し、忘れないように手の甲にメモまでした尾鷲知恵さんは、今日、芸術的に持ってくるのを忘れた。
ラストシーンに関わる小道具なのだが、どういうものを使ったものか、決定案がなかなか見つからずにいる。

通しを経て稽古終了。
10時帰宅。
ソーセージとザワークラウト食べる。

チケットは、チラシを縮小したものがサイズ的にぴったりで面白かった。
唐辛子そのものをチケットにする案も捨てがたいが、普通のチケットを印刷可能な状態にしておく。