手塚先生のドキュメンタリー

10時起き。

先週、昼の営業時間に間に合わなかった「アストラーザ」へ、開店時間に行ってみた。
今度は休業日だった。
二回連続でふられると、意地になってくる。

荻窪まで移動する。
日曜なのでうなぎの「川勢」もやっていない。
「丸信」ばかりも芸がない。

迷った末「ヴィレッジバンガードダイナー」に入ってみた。
荻窪店は初めてだ。

カウンターに座り、ハートランドビールとアボカドハンバーガーを頼む。
文庫本が目の前に並んでいた。
いかにもヴィレバンらしい選び方で、全部持って帰りたくなった。

山口瞳・開高健の「やってみなはれ みとくんなはれ」を取って読む。
寿屋入社時のエピソードを山口瞳が書いている。
社のPR誌に掲載されたもののようだ。
面白くて、持って帰りたくなったが、我慢する。

ハンバーガーはパティがやや焼き過ぎだった。
西荻店に比べると、より飲食店風の接客と店構えだった。

1時過ぎ帰宅。
暑かった。

電気、ガス、水道、ネットの移転手続きをする。
ネットで何もかも出来るようになったのは6年前の引っ越しからだった。
それ以前は電話をしまくった覚えがある。

夜、ツナサラダ、ちくわ、魚肉ソーセージ食べる。
変なメニューだ。

Youtubeで手塚治虫のドキュメンタリーを見る。

- YouTube
YouTube でお気に入りの動画や音楽を楽しみ、オリジナルのコンテンツをアップロードして友だちや家族、世界中の人たちと...

予想を遙かに超えた仕事量だった。
限界を超えた、さらにその先。
それにも関わらず、手塚先生はおおむね、にこにこしていた。
ピリピリする場面もあるのだが、仕事量に比して考えれば穏やかすぎるというレベルだ。

筒井康隆「腹立半分日記」に、手塚邸を訪れた時のことが書いてある。
「手塚氏、いそがしいのに、落ち着いていてにこやか。関西人であることを再確認」
とあった。
1964年だから、「鉄腕アトム」のテレビ放送が始まって二年目だ。
Youtubeのドキュメンタリーの頃より、さらに忙しいはずなのだが。
関西人だから、というのは、感覚としてよくわからないが、忙しさに対する感覚は、我々のレベルを遙かに超えているのだろうな。

「アドルフに告ぐ」を読み返す。
一コマずつ凝視するようにゆっくりと。
コマからコマへの移動に、映画の息づかいと、芝居の呼吸がある。
敦賀駅で、峠と女将が別れる場面など、頭の中で勝手にBGMが流れてくる。

あるジャンルを創造した人物の特徴は、常人には耐えられないほどの辛い状況でも、決して狂わないことではないか。
狂わないことが、神である資格になっているのではないか。

伯母からもらった巨大きゅうりを浅漬けにした。
ツナサラダと一緒にスライスして食べようと思っていたのだが、でかすぎて気が萎えてしまった。

もらった佃煮をつまみに、発泡酒を飲んだ。
日本酒にも、ご飯のおかずにも合いそうだった。