11時劇場入り。
仕込みから三日連続の夏日だった。
劇場入り口の日差しが厳しい。
2時からゲネ。
場当たりで確認したポイントをなぞる。
部分から全体へまとまっていくのを感じるごとく。
大きなトラブルはなくゲネ終了。
田中さんに聞くと、
「見ておかしいところは、拍子抜けするくらい、なかったです」
とのことだった。
少し確認作業をし、本番の準備に入る。
開場10分前に舞台集合。
部分から全体へ向かう最後のプロセスは、お客さんが入った空間で一つになるのw感じることだと思う。
そのことを述べ、
「よろしくお願いします」
と挨拶する。
市森くんが、
「あ、円陣はやらないのね」
と言った。
そういえば、マグではほとんどやらない。
やったこともあるが、心理的抵抗感が強くあり、なじめなかった。
役者5人くらいの作品なら、やっていたかもしれない。
7時開演。
会話のテンポがもの凄く速かった。
お客さんが入ったことによる、逆上だと思う。
テンポがいいというより、急ぎすぎている感じ。
中盤あたりで速度は落ち着いた。
どんな風に芝居を見られているかわからない不安があったが、初日とはそういうものだ。
終演後、普通に拍手がもらえたことにほっとした。
細田くん、森ち、仲澤さん、たかりょうくん、ほりゆきさん、須藤さん、キク、田和、豪介来場。
初日打ち上げに案内する。
「黄金の蔵」にて初日打ち上げ。
乾杯の音頭を短くして、ダッシュで飲む。
森さん、細田くんから、ラストシーンの感想を聞く。
ブログで、ラストに苦労していると書いていたので、なぜああしたのかなど。
クヌギ広場のフリーマーケットという言葉が芝居の中に出てくる。
書き始めた時点では、芝居はそこに向かってまとまっていくのだと思っていた。
だが実際にラストを書く段階になって、そういう風に書いてみたら、たいへん気色悪いエンディングになってしまった。
「キミはひとりじゃないよ。まわりをみてごらん。仲間がたくさんいるだろう。手をつなごう。今日はたのしいパーティーだ」
みたいな。
さすがに印刷できず、その日は役者に、
「ごめん、一応書いたんだけど、絶対違うと思ったので、印刷してきませんでした」
と言った。
家に帰り、恥ずかしい台本を読み返しながら、別のラストを考えた。
前半と同じ場面を、時間を未来にしてもう一度なぞる形。
夫婦は別居、金持ちは店を売り、友達は転職し、姉妹は親の葬式で再会し、バンドは解散、などなど。
これは長くなりすぎたが、日常の再開という要素は使えると思った。
結局、ラストに残していた要素を二つに分け、一つをクライマックスの終わりに入れ、残りをラストシーンにした。
日常の再開というラストに、エキストラを活用する形。
全然違う話になる可能性もあった。
オレがエアバンドのベース役で、きんちゃんがカレー屋主人役で、知恵ちゃんがカレー屋占い師の役。
あるいは、なべさんときんちゃんと市森くんがエアーバンドというパターン。
エアーバンドをたけしとアイーダに決めた時点で、キャスティングはおさまるところへおさまっていった。
その流れに乗るようにして、台本を書いたら、結果このようになった。
なぜオレはこのように書いたんだろう?
そのことを考えながら稽古をし、今日初日を迎え、ビールを飲んでいる。
飲みの席はぎっしりと人が詰まっていた。
移動しては話し、飲む。
12時前に知恵ちゃんの鶴の一声でいったん締めになる。
尾池さん、鶴マミと一緒に変える。
尾池さんと三国志プロジェクトの話。
劉備の話を書こうとしているとのこと。
1時帰宅。
シャワーを浴び、すぐ寝る。