朝、十貫坂上までジョギング。
「アシュラシュシュ」の台本を書き直す。
この本は2005年に書いたものなので、今回やる中では言葉の選択などで最も現在のスタイルに近い。
だが、後半になるにつれ、要素を詰め込みすぎのきらいがあり、わかりにくさの原因になっている。
書き始めたのは確か2005年の春だったが、その後しばらくはほったらかしていて、11月になって書くのを再開し、稽古をするうちに内容が変わっていった。
昼から雨が降り始めた。
午後の間ずっと、台本書き直しを続けた。
夕方6時過ぎに家を出る。
今日は女性陣が全員休みだったので、台本は印刷しなかった。
7時に稽古場へ。
有賀くんと岳志にエチュードをやってもらうことにした。
初めは友達同士の会話から、設定を段々と複雑にしていった。
最終的にはこんなシーンが出来た。
●場所
飲み屋
●二人の関係
同じ劇団に所属する役者
●設定
友達数人で結成した劇団にいる有賀と岳志。
岳志は遠慮のない口ぶりが皆に嫌がられている。
9月の公演を前に、岳志を除いたメンバーで会議があった。
作家、演出、主演女優の三人は、
「あいつとはもうやりたくない」
と口を揃えて言っている。
その場で、岳志は次回公演に出さないことになった。
「有賀は主宰なんだから、ちゃんと伝えろよ」
うわーマジかよ、でもオレ主宰だからな、と思いながら、有賀は岳志を飲みに誘った。
岳志はいつもと変わらず、芝居の文句を好き勝手に言っている。
有賀のスマホには、仲間からの「どうだった?」のLINEが入るが、さりげなく無視している。
すると岳志のスマホに着信。
彼女から。
「もしもしー?」
岳志は電話のため席を外した隙に、LINEの返事を書く有賀。
「言い出しにくいって!」
と逆ギレのメッセージ。
そこへ、蒼白な顔をした岳志が戻ってくる。
「おい、おれ、首なのかよ」
有賀は岳志にひと言も言えず、固まってしまう。
ここでエチュード終了。
「めっちゃめっちゃきつかったですよ!」
と有賀くんは言った。
「ボク、結構怒ってましたから」
と岳志。
オレしか見ていない稽古だったし、設定はなぜか非常にキツイものになったが、二人とも感情がほとばしるように流れ出て、いい芝居をしていた。
もっと時間があれば、5年後、どこか別の場所で再会した設定でやってみるなどして、話が膨らんだことだろう。
9時に終了。
荻窪の「とんぼ」で、三人で安酒を飲んだ。
11時帰宅。