仕事して舞台

8時に起きる。

2006年にやった公演「ドッペルゲンガーの森」の公演映像を編集する。
松島くんに撮影してもらったもので、メディアはDVテープだった。
のちに業者に依頼し、DVDコピーしてもらった。
映像ソースは3つある。同じ回のの正面と上手映像に、別の回の下手映像。
だから、トラックは正面と上手のみ同期させ、下手映像はまったく違う映像ソースのように挿入していく方法をとる。
つまり去年の「レッツ・解脱トゥギャザー」と同じだ。

ところが、元のトラックの映像と音が少しずれていた。
それを直したものの、正面と上手映像も同じ日に撮ったというのに完全な同期はとれなかった。

それらの修正を夕方までやった。
朝は昨日の鍋にうまかっちゃんを足して食べ、昼は残りにもやしとうどんを足して食べた。

夕方6時、新宿三丁目の雑游へ。
荻野くんと待ち合わせ、フライングステージの番外公演「GAKU GAY KAI」を見る。
宇原君が出ている。

1部は「サウンド・オブ・ミュージック」のパロディ。
2部はゲスト出演者による様々なショー。

1部の芝居は、はちゃめちゃなものを期待していたのだが、割にまともに演じていた。
「ドレミの歌」は良い歌だなあと思ったのと、Perfumeの踊り完コピが笑った。

2部の前にトイレへ。
混んでいたので3階のを借りる。
宇原君が着替えていたが、声はかけなかった。

2部には、佐藤達くんか出ていて、紙芝居のネタをやっていた。
西山水木さんのマイム芝居もあった。伸ばした手足の動きが美しかった。

ラストを飾ったのはアイハラミホさんのダンス。
これが抜群だった。

終演後、「池林房」で、宇原君を交えて飲む。
ビーグルさんがいた。
荻野くんとは開演前から仕事の話などしていたので、その続きを話した。
宇原君、この芝居のために12月は残業せず、仕事と稽古の日々だったらしい。オレと同じだ。

ただ、やらされてる感がまるでなく、昨年宇原くん自身が出たいと自分を売り込んでからの縁とのことで、芝居するためにかえって仕事を一生懸命やることになっているようにも見えた。
「ま、僕の立場からは、やれとは言えないですよ」
と、専務の荻野くんは言った。
「でも荻野くんだって、去年久しぶりに舞監の仕事やった時、生き生きしてたんじゃないの?」
「してました」と宇原くんが言う。
「あれは、良い芝居だったんでね」

荻野くんの会社の話を色々聞く。
規模としては中小企業なのだが、それゆえ社員を育てるということをしなければならない。
だが、それは大企業から失われつつあるかもしれないと思う。

先日の、仕事先の忘年会を思い出した。
大変面白かったのだが、それは、人間観察の場としてであって、第三者的な心理状態でいたからそう感じたのだ。
あの宴会じゃ、日頃の憂さが晴らせないだろう。

宇原くんは、充実しきった顔をしていた。
仕事の憂さ晴らしでやっている舞台ではなく、ただそれをやりたいからやっている。
そして仕事も、舞台をやるためにではなく、仕事として向き合ってやっている。
「明日は打ち上げで寝ます」
と言っていたが、それさえ、楽しいだろう。
サラリーマンは、演劇やったほうがいいんじゃないか?
絶対、面白いぞ。

12時に店を出る。

地下鉄の終電はとうに終わっていたので、高円寺から歩く。
「タロー軒」でカレーライスを食べ、1時帰宅。
すぐ寝る。