西洋古代史ゼミにいたのだ

起きると雨だった。
自転車を漕がなくて済むのでほっとしたが、実は歩く方が辛いのだった。
暖かかった。
コートをしまう時期だ。

たぶん筋肉痛ゆえか、全身がパンパンに張っていた。
顔は日焼けでまっ赤だった。
朝飯は食べず。

昼、「荒海」でラーメン。

7時帰宅。
風呂に入り、洗濯と片付けをした。

10時に遅い夕食。
もも焼肉、納豆食べる。

『ローマ人の物語』1巻少し読む。
建国と王政時代の話。

大学時代オレは西洋古代史ゼミに所属していた。
1年の時、友達に強引につき合わされて見学し、なし崩しに所属という形になったのだった。

だから自分の意志で研究テーマを選んでいるという気がしなかった。
卒論を書く時は苦労した。
締め切りまでひと月を切っても、ほとんど手につかなかった。
提出日前日に寝ないで書き、何とか受理されたのだけど、その後しばらく、人生で辛かったことランキングの1位は「卒論」だった。

ローマ史の全体像を把握していないのに、ゼミに所属していたのは、図々かったと思う。
週一の発表では、特定のテーマを決め、資料を集めてレジュメを切る。
でかいジグソーパズルの、ある区画だけ組み立てるようなもので、全体がどんな絵になるのかわかっていなかった。

ギボンの『ローマ帝国衰亡史』が、帝政時代を俯瞰する二次史料の定番だった。
先輩のヤマモトさんは勉強熱心だったから、読破していたんじゃないかと思う。
ひょろひょろの文科系に見えて、マラソン大会でベスト3に入賞するほど足が速い人だった。

大学時代一番時間を費やしたのは、疑いようもなく演劇だったが、その次はゼミと研究室だったかもしれない。
そして、もしあの頃に、『ローマ人の物語』が刊行され、読むことができていたら、ゼミ生活はもっと楽しいものになったかもしれない。

いや、でも、たぶん読まなかっただろうな。