お初はニゴイ

8時過ぎ起き。朝飯にご飯、鮭の粕漬け、小松菜の炒め物。

9時半まで『波のアラベスク』練習する。終わりの段を集中的にやる。

10時、稽古場へ。ド頭からやる。終わりの段ばかりやっていたためすっかり忘れており、終わりは終わりで覚束なく、全体的にガタガタだった。

昼、トーストとポークソテー。

『読者に憐れみを』読了。
ヴォネガットはかつてアイオワ大学で創作講座の講師をしていた。『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』の後で『スローターハウス5』の前あたり。ブレイク直前だ。
著者は教え子の一人。講座を終えてからもヴォネガットと友人関係を続け、ついには彼女自身も作家になった。

ライティングについてヴォネガットが語った言葉は、いくつかのエッセイ集や講演録に残されている。少なくはないが多くもない。すべて合わせても、600ページを超える本書ほど多くはない。

600ページのうち、ヴォネガットが残した言葉は3分の1にも満たない。残りはその言葉についての解説と、ヴォネガットの逸話集になっている。

逸話集の部分がもっとも面白い。ヴォネガットのことをもっとよく知りたいと思っているファンにとって、第三者による逸話は大歓迎なのだ。

4時半に家を出る。実家へ。

夕食に、焼きおにぎり、白菜とベーコンの鍋、切り干し大根。

夜8時過ぎ、中川へシーバス釣りに行く。中潮最後の日で、満潮時刻は8時半過ぎだった。

混んでいることは予想していたが、東西線の鉄橋そばから葛西橋の北側まで一定間隔にアングラーが並んでいるのには驚いた。釣り人でそこまで混んでいる中川を見たのは小学生の頃の秋以来だ。

葛西橋の北の、川がカーブしはじめるところまできて、ようやく人の切れ目をみつけたので、そこに陣取った。

アルデンテ、ノガレ、マニック、コモモカウンターを中心にルアーをローテーションした。釣り始めたのは8時半くらいからで、下げが徐々に始まっていた。

時々、ボイルらしき音が聞こえてきたが、続かなかった。バチも抜けていなかった。

9時25分頃、下げの流れが速くなってきたので、コモモカウンター110をアップに投げ、流れと同じ速度になるようやや速めにルアーを引いた。すると途中で重みを感じた。その重みがラインをぐんぐ引き始めたので、合わせてリールを巻いた。久々のバイトだった。

リールを巻きながら、大きくはないな、と思った。岸に寄せると魚体が見えた。ヘッドライトをつけ、左手でランディングネットのポールを伸ばした。魚は上流に向かって泳いでいた。左手で持つとネットは尻尾側になった。ネットをやや沈め、尻尾側から下流に流れてきた魚をすくい取るようにしたら、わりとあっけなくキャッチできた。

釣れたのはシーバスではなくニゴイだった。サイズは40センチだった。キャッチした時にフックは外れていた。

ネットにニゴイを入れてリリースしようとしたが、流れが速かったのでネットが膨らみ、ニゴイはネットの奥へ潜り込んでしまった。いったん引き上げてネットを反転させると、音を立てて落っこちてしまった。しまった、と思ったが、元気な個体だったので、そのまま泳ぎ去っていった。

その後、コモモを同じように投げるが、反応がなかったので、マニック95をやや沖に投げた。すると、2回ほど続けてルアーがつつかれた感触があったので、同じあたりを何度か繰り返して流したが、続かなかった。

バチ抜けはその後も起きる気配がなかったので、10時過ぎに東西線方面へ移動した。途中、あいているポイントがあれば入ろうと思っていたのだが、来た時と同様、空きはなかった。

そのまま納竿し、10時半実家帰宅。ネットを風呂場で洗って匂いを落とした。

ホワイトホースをアコレで買ってきて、コーラで割って飲みつつ、バチ抜け情報をネットで検索した。ぱっとしないようだったが、派手に抜けて釣れまくることがあったとしたら、逆にその情報は共有者によって秘匿されるのではないかと思った。

あと、ランディングネットの使い方についても反省した。今日の場合は右から左に流れがあったのだから、ロッドを左手に持ち、右手でランディングネットを持った方が、ネットが頭の方にくるのでキャッチしやすいはずだ。

それでも、ネットを実際に使えて良かった。釣れなきゃ使わないわけだし。

あと、今年初の魚がニゴイだったのは、オレらしい。

1時半就寝。