飛行機到着遅れで終電逃し歩く

夜中に起きた。

夢に古い友達が出てきた。母親を怒らせてしまったことを心配していた。あのお母さんが怒ったなら、これは大変だろうなあと思い、なんとかしてやろうと考える夢だった。

何時だろうと思いスマホを手に取った。12時58分だった。うわちゃー。昨日、デカ盛りポークソテーを食って腹一杯になってベッドに転がって、そのまま7時間も寝てしまったのか。

ホテルのレストランには夜泣きそばサービスがあり、夜の9時から11時くらいまでラーメンを無料で出していた。それが食えなかったなあと思い、すぐに、いやいや、あれだけ腹一杯になったら食えないでしょ、と思い直した。

ホテルの自販機で発泡酒を買い、飲みながら日記を書いた。書くついでにアストラーザのことを調べた。

以前調理をしていたおじさんは体を壊し、今はおばさまが作っているらしい。営業時間は夜の6時から8時までとなった。相変わらず混雑しているそうだから、その時間だけでもやっていけるのだろう。

3時前に就寝、というか、二度寝する。

タイマーを5時にセットしたが、4時40分に起きてしまった。

大浴場へ行き、温泉に入る。

サウナに入った後で水風呂に浸かった。シャレにならないほど冷たかった。一昨年、旅ランニングで入った御殿場のスーパー銭湯の水風呂よりも冷たかった。

あまりに冷たくて肩まで浸かれなかったので、温かい温泉に入り、また水風呂に入ることを繰り返した。三度目に水風呂に入った時に、ようやく肩まで水に浸かることができた。

その後、露天風呂に少し入った。露天風呂は寒いところで入るのがいい。

部屋に戻ると、5時にセットしていたスマホのアラームが鳴り続けていた。大きな音だった。

荷物をまとめ、6時ちょうどにチェックアウトする。

稚内駅に向かう。外はまだ暗かった。

駅ビルのセイコーマートで納豆巻き、サーモン巻き、エビマヨ巻き、ウイスキーポケット瓶、麦茶を買った。

列車の出発時刻までまだ時間があったので、駅の東にある港を見に行った。礼文島や利尻島に向かうであろうフェリーが停泊していた。

駅に戻ると特急サロベツ2号がすでにホームに入っていた。席に座り、朝飯に納豆巻きなどを食べた。

旭川までの乗車時間が3時間くらいあるので、持ってきた毛糸でパックマン絵柄のネックウォーマーの続きを編もうとした。しかし、途中まで編んだ絵柄はモンスターの目の部分にさしかかっており、白の毛糸を持ってきていなかった。

結局、ほとんど編めず、毛糸をしまった。

『エルサレムのアイヒマン』読む。戦争中のユダヤ人に対するブルガリア、ルーマニア、スロバキア、ハンガリーの対応。ルーマニアはドイツ以上にひどく、逆にブルガリアは、ユダヤ人移送に断固反対したらしい。

10時を過ぎたあたりで、radikoを起動し、昨夜放送された電気グルーヴのオールナイトニッポンを聞いた。聞き始めたあたりで旭川に着いた。

旭川でライラック18号に乗り換える。

札幌に到着するまで、ずっとオールナイトニッポンを聞いていた。声を出さずに笑った。マスクをしていたおかげで、ニヤニヤ顔を人に見られないで済んだ。

11時55分、札幌到着。

あとは帰るだけなのだが、帰りの飛行機は遅い便だったので、それまで食べたいものを食べていこうと思った。

その前に、駅ビルで土産を買い、コインロッカーに荷物を入れた。あいているロッカーがなかなか見つからなかったが、地下鉄の改札近くに空きを見つけた。

荷物を軽くしてから、地下鉄東豊線に乗った。

美園で降りる。

駅から7分ほど歩き、『彩未』へ。味噌ラーメンの店。入口から店の壁に沿って30人くらい並んでいた。

どうしようかと思ったが、回転はわりと早いらしかったので、後ろに並んだ。果たして、30分するかしないかのうちに、店内に入ることができた。

味噌ラーメンを食べた。さすがにうまかった。盛りは普通。

食べ終わると2時を過ぎていた。

美園へ戻り、地下鉄で豊水すすきのへ。

アテがあるわけではなかったが、そのあたりで降りておけば、ジンギスカンでもスープカレーでも、店を選ぶのに便利そうだった。しかし、ラーメンを食べたばかりなので、さすがに連チャンはきつい。

観覧車が目に入った。ビルの屋上に設置されていた。観光的に間がもつなあと思い、乗ってみた。

空いていた。眺めは大都会そのもので、休憩しに屋上へ上がったサラリーマンになったような気がした。

狸小路をうろちょろしていると雪が降ってきた。ビルの壁にある温度計は3℃をさしていた。しかし、この三日間は、北海道にしては相当暖かかった。マイナス10℃以下の世界を体感したかったのだが、それは果たせなかった。

夕方、スープカレーとジンギスカン、どちらにしようか迷い、飲みを兼ねるのと長居できるのとで、ジンギスカンを食べることにした。

『ノルベサビール園』へ。さきほど乗った観覧車のあるビルの地下にある店だった。

メニューは食べ放題のみだった。飲み放題もつけて頼んだ。焼き方を教わり、野菜を敷いてその上にラム肉を並べ、蒸気で蒸らすように焼いて食べた。ラム肉は香りが良く、たいへんうまかった。次に、牛肉と、もうひと皿野菜を食べた。それでお腹がいっぱいになった。

その間にビールを飲み、ウーロンハイを飲み、サワーを飲んだ。

店を6時20分頃に出た。地下街を札幌駅に向かって歩いた。

ロッカーから荷物を出し、新千歳空港へ移動した。搭乗手続きをすると、乗る便は天候不良のため出発時刻調整中だった。

スマホの充電をしながらその後のインフォメーションを待つ。どのみち、遅れようが乗らねばならないので、8時に保安検査を済ませ、搭乗口で出発を待った。

9時45分発の便に乗る予定だったが、9時30分頃、結局、予定通り出発できることになったとアナウンスが流れた。

機内は満席だった。

離陸してから機内アナウンスが流れた。風の影響で到着は11時40分になるとのことだった。このあたりになって、終電のことが気になりだした。

機はいわき市あたりから沿岸沿いに飛んだ。順調に運行しているように感じられた。しかし、やはり速度はそれほど出せていないようだった。

やがて銚子上空に差し掛かったところで、到着予定時刻を知らせるアナウンスが流れた。11時40分だった。変わっていなかった。

これは、間に合わないな、と思った。

銚子から千葉県を横切るのかなと思っていたら、そのまま機は南下し、房総半島を回りこむようにして飛んだ。アクアラインあたりから、どこを飛んでいるのかわからなくなり、着陸に手間取っているなあと思った。

結局、到着はさらにおくれ、11時50分となった。

京浜急行もモノレールも終電には間に合わなかった。ロビーで朝まで夜を明かそうかと思ったが、それは避けたかった。始発待ちをするにしても、もっと帰りやすいところに移動した方がいいと思った。

で、タクシー乗り場に移動した。とりあえず品川に移動しよう。行けば何とかなる。いい加減にそう考えていた。

タクシーはかなりのスピードを出し、12時26分に品川の港南口に着いた。しかし、池袋行きの山手線は12時20分発だった。

品川周辺で、24時間営業している店はないか調べた。居酒屋が一軒あったが、飲みたい気分ではなかった。大崎行きの山手線がまだ残っていたが、大崎に移動したところで同じことだったろう。

24時間営業しているファミレスは五反田にあるようだった。品川から五反田までの距離は、2キロもなかった。20分かからないで行ける距離だった。

で、五反田に歩くことにした。

品川プリンスの横から丘を越えて住宅地を抜け、見覚えのある通りに出て五反田に着いた。時刻はまだ12時50分だった。

このあたりで、再びタクシーを使って家に帰ることを考えた。しかし、すぐにではなく、山手通りをある程度歩いてから乗ろう、と思った。家からジョギングすれば、20キロとかからない距離だ。走れるところまできたのだと思うと、気が大きくなった。

山手通りに出てから、歩き方を変えた。リュックを背負い、手には紙袋に入った荷物を持っているから、ランニングはとてもできない。しかし、この前ランニングで成城学園前までゆっくり走った時、ペースがほとんど歩きじゃないか、と感じたのだが、そのペースで「歩く」ことはできた。そして、そのペースで歩くと、足の筋肉の使い方や、腕の振り方などが、若干ランニングに似てきて、ただ歩くよりも楽になった。一応「歩き」だから、荷物を持っていても、その速度で歩くことができた。

歩きながら、最初にタクシーに乗った時、行き先を大崎にしていればどうなっていただろうと考えた。そちらの方が山手線の出発時刻は遅く、空港からの距離は品川とほとんど変わらない。

行き先を五反田にすれば、もっと良かったかもしれない。五反田ならさらに終電の時刻は遅くなり、乗り遅れたとしても、歩くスタート地点が五反田だったら、1時40分までに富ヶ谷くらいまでは歩けていたのではないか。

もっというと、タクシー乗り場に行く時、どうしようかなあとぐずぐず考えながらゆっくり行くのではなく、真っ先に走っていれば、最初に来たタクシーに乗れていただろう。それなら品川だって間に合ったかもしれない。

が、たぶん、そういうのは、起きてしまったから考えられる可能性だった。今はとにかく、ある程度までは歩くしかない。

目標を、3時までには布団の中で寝ること、にした。歩くことで、食べた分のカロリーを消費できるのも、好都合だと思えばいい。

中目黒を過ぎ、246が近づいたあたりで、1時40分になった。その先はオーバーパスになっているので、タクシーはその手前で拾いたかった。ここから、自転車を止めているところまでは、9キロほどだった。もう十分だろうと思い、山手通りを走っているタクシーを捕まえて、行き先を環七と中央線の交差するあたりに指定した。

料金は、羽田から品川までの3分の2ほどの値段で済んだ。駐輪場まで行き、自転車に乗り、2時20分に帰宅した。すぐシャワーを浴び、2時40分に床についた。